【古物商】外国人の古物商許可申請と経営管理ビザ

会議

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「古物商」とは、古物営業法に規定されている、古物(中古品)を売買したり交換したりする個人や法人のことを言います。日本で古物商になるためには、営業許可申請が必要になります。

「日本でリサイクルショップを経営したい」

「日本の中古車やバイク、家電製品などを海外に輸出したい」

「中古のアニメグッズや漫画(古本)を海外で売りたい」

 

 このような希望を持っている外国人の方が、古物商を事業内容とする会社を経営することを目的として「経営・管理」のビザ(ここでは「経営管理ビザ」といいます)を申請するためには、どのような準備が必要になるでしょうか。

1.会社の設立手続

 この手続については、「在留資格「経営・管理」の申請に必要な手続・条件について」の記事の冒頭に記載がありますので、こちらの「経営・管理」のページをご覧ください。

2.倉庫物件の確保

 会社の設立のときに、会社の本店として登記されている物件とは別に、商品を保管する場所となる倉庫物件を購入又は賃借する等して確保する必要がある場合もあります(本店オフィス内の構造等の事情により不要となる場合もあります)。

 なお、この物件の確保ですが、賃借の場合には、本店オフィスの物件も、倉庫等の物件も、賃借人は会社の名義で、賃借の目的は事業目的として賃貸借契約書に記載する必要があります。

 もしも物件を事業をおこす外国人本人が購入する等して所有している場合には、本人が会社にその物件を事業目的のために使用することを承諾する旨の使用承諾書又は賃貸借契約書を作成する必要があります。

3.古物商の営業に係る各種許認可を取得すること

そもそも「古物」とは、下記を意味します。

<古物とは?>

・一度使用された物品

・使用されない物品で使用のために取引されたもの

・これらのいずれかの物品に「幾分の手入れ」をしたもの

 そして、このような「古物」にあたるものについて、以下のいずれかの形で取引をしようとする場合には、古物商の許可が必要になります。許可の申請先は、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課になります。

< 古物商の許可申請が必要になるケース >

⓵古物を買い取って売る場合

 →例)中古の冷蔵庫を買い取って、売る場合

⓶古物を買い取って、修理して売る場合

 →例)中古の冷蔵庫を買い取り、修理してから売る場合

⓷古物を買い取り、部分的に売る場合

 →例えば、中古自転車を買い、その自転車のサドルの部分だけを売る場合

④古物を買い取らず、売った後に手数料をもらう場合(委託売買)

 →例)委託者から中古の洗濯機の売却の依頼を受け、その洗濯機が売れた場合に、委託者から手数料をもらう場合

⑤古物を別のものと交換する場合

 →例)中古の冷蔵庫とカメラを交換する場合

⑥古物を買い取り、レンタルをする

 →例)中古のカメラを買い取り、そのカメラを人に貸して料金を得る場合

 ※人に貸し出す物が新品である場合には、古物商の許可は必要になりません。

⑦国内で買い取った古物を国外に輸出して売る場合

 →例)国内で買い取った腕時計を海外に輸出して売る場合

⑧ ⓵~⑦の行為を、インターネットを通して行う場合

 →無店舗型の営業であっても、上記の行為をする場合には同じく古物商の許可が必要となります。

 以上の⓵~⑧の行為をする場合に、なぜ警察署で許可を得なければならないのでしょう?

 古物の売買等には、その性質上、盗品等の犯罪被害品が混入する可能性があり、これを野放しにすれば、犯罪被害品が社会に流通し、結果的に犯罪を助長してしまうおそれが多分にあることから、窃盗その他の犯罪の防止を図り、併せて被害が迅速に回復できる社会を維持していこうということを目的として、⓵~⑧の場合には古物営業法上で許可を得ることが求められているからです。

4.取引先との基本契約書を準備すること

 古物商を経営する場合には、そのサービスの内容的に、古物の仕入れと販売という業務が発生することが通常であると思われます。

 「本当に古物商の営業をすること」をより明確にするため、この仕入れに関して、設立した会社と仕入先企業を当事者とした古物の仕入れに係る基本契約書を作成し、そのコピーを入管に提出します。

 基本契約書とは、個別の仕入れの取引についてではなく、今後、継続的になされる古物の仕入れについての基本的な取り決め内容を記した契約書です。

 この作成した基本契約書に、両会社の社名と判子を押します。

 なお、この際、取引先の会社の担当者の名刺ももらっておくと尚よいと思います。

5.事務員等の従業員の確保

 古物商であるならば、どのような古物を仕入れるか、どのような場で販売するか等の点の決定をする人材は、その会社にとって主たる戦力になる存在です。

 このような役割を担う人材としては、経営管理ビザの申請人となる会社の代表取締役や、高い審美眼を有し、その業務経験がある「永住者」や「日本人の配偶者等」ビザ等を有している外国人又は日本人であることが望ましいです。

 また、経理や貿易事務に関する仕事を担当する正社員の従業員としては、「技術・人文知識・国際業務」、「永住者」や「日本人の配偶者等」ビザ等を有している外国人又は日本人が適切です。ただ、資格外活動許可を得ている「家族滞在」や「留学生」のアルバイトも、この業務に原則として1週間に28時間の範囲内であれば従事することは可能です。

 これら会社の従業員について、経営管理ビザの申請の時点で内定通知書や労働条件通知書を会社名義で発行し、そのコピーを入管に提出したいところです。

 

■この記事を書いた人■

澤村 和三(さわむら かずみ)

出入国在留管理庁申請取次者。年間ビザ申請1,000件を誇る行政書士法人Climbの中心を担う行政書士です。関西学院大学 法務博士(専門職)、米オハイオ州立大学に留学経験あり。

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