はじめに
日本では、毎年10,000人ほどが帰化申請をした結果、許可を得ています。
帰化は、滞在期限が「無期限」となるだけでなく、日本人と同様に参政権を得たり、役所での煩雑な手続きが軽減されたりするメリットがあります。
生涯を日本で生活することを考えている方にとっては、在留資格「永住」よりも帰化して日本人になる方がメリットは大きいでしょう。
帰化の申請は、綿密な書類の準備が大切です。
特別永住者である在日朝鮮人の方は、一部提出が免除される書類もありますが、国籍的には準備する書類が少ないわけではありません。
ここでは、高い帰化申請許可率を誇る行政書士が、帰化申請に必要な書類と審査ポイントについて解説いたします。
電話・メール・オンラインでの無料相談も受け付けておりますので、お気軽にお問合せください。
韓国人や在日朝鮮人の帰化申請を成功させるための大切なポイント
帰化申請は、いくつかのクリアしなければいけない要件があります。
例としては以下のようなものが挙げられます。
- • 住所条件
- • 年齢(18歳以上)
- • 素行
- • 生計状況
参考:法務省Q&A 「帰化の条件にはどのようなものがありますか?」
他にも、日本で生活する上で必要な日本語能力を持っているのか、面接等を通じて審査されます。
在日朝鮮人の方は特に気にするポイントではないでしょう。
日本に長く住んでいても、頻繁に海外渡航をしており、年間の海外滞在日数が多い方は注意が必要です。
海外滞在日数が多いと、それまでの滞在歴がリセットされてしまい、住所条件を満たすために期間を要するからです。
期間の目安としては連続して90日以上の出国と1年間のうち合計で150日以上の出国です。
この期間を出国しているとこれまでの滞在歴がリセットされてしまう可能性が高くなります。
さらには渡航歴を記載する書類もあるので、書類作成時に渡航歴を確認する必要があります。
過去のパスポートが残っていればパスポートをみて確認することができますが、残っていないと人によっては覚えていないこともあるでしょう。
法務省のサイトで帰化申請について説明していますが、その要件をすべて詳しく解説しているわけではありません。
たとえば、生計状況では十分な世帯収入があるかどうかだけではなく、過去に年金や税金の滞納がないかもチェックされます。
十分な世帯収入というのは地域によって異なります。
物価の高い地域に住んでいる方ほど高い収入がないと安定した生活が送れないと判断されますし、地方では逆に年収が低くても問題無いと判断されることがあります。
永住申請の場合には年収が300万円以上ある必要がありますが、帰化申請の場合には明確な基準があるわけではありません。
そのため、世帯収入で判断されるので不安な方は予めご相談ください。
こうした帰化申請の要件は、日本で生まれ育った特別永住者である在日朝鮮人の方にも適用されます。
「引き続き5年以上日本に住所を有すること」という住所要件や、「18歳以上」という年齢要件は問題ないでしょう。
しかし、過去に刑法に触れるなど素行に問題があったり、税金や年金の滞納があったりすると、要件を満たさないと判断されるケースもあります。
また、刑法上の罪に問われないまでも交通事故や交通違反等の過去があるとそれが理由で不許可になることもあります。
過去に起きてしまったことは変えられないので、やってしまったことは正直に告白することと、帰化申請後も各種違反をしない様に細心の注意が必要です。
帰化申請した人の中には申請後に交通違反を繰り返してしまった為に不許可になった方もいるようです。(※)
※不許可理由は確認することができないのですが、それ以外に不許可になる要因がないために不許可理由と判断されました。
こうした帰化申請の要件をクリアできているか、よく確認しておきましょう
韓国人・在日朝鮮人の帰化申請で必要な書類
帰化申請では、以下の書類が求められます。
- 1. 帰化許可申請書
- 2. 親族の概要を記載した書類
- 3. 帰化の動機書
- 4. 履歴書
- 5. 生計の概要を記載した書類
- 6. 事業の概要を記載した書類
- 7. 住民票の写し
- 8. 国籍を証明する書類
- 9. 親族関係を証明する書類
- 10. 納税を証明する書類
- 11. 収入を証明する書類
- 12. 在留歴を証する書類
上記の他、運転免許証や運転記録証明書等も必要となる場合があります。
参考:法務省Q&A「帰化許可申請に必要な書類は?」
この際、在日朝鮮人の方は「3. 帰化の動機書」は提出が不要とされています。
さらに一部地域の法務局では、収入を証明する書類としては、「在勤及び給与証明書」ではなく、給与明細のコピーと健康保険証のコピーでもよいといった柔軟な対応がとられています。
帰化申請の事実を勤務先に知られたくないとお考えの在日朝鮮人の方は、ぜひ一度ご相談ください。
もちろん、配慮してもらえないケースもありますが、相談するだけの価値はあると思います。
韓国人の帰化申請に必要な戸籍関係の証明書とは?
韓国では戸籍というものはなく、個人単位の「家族関係登録簿」にて管理しています。
そして、この家族関係登録簿は、以下の5つの証明書の発行が可能です。
- ・家族関係証明書
- ・基本証明書
- ・婚姻関係証明書
- ・入養関係証明書
- ・親養子入養関係証明書
帰化申請では、原則本人に関するこの5つの証明書が必要です。
これ以外にも「除籍謄本」や、場合によっては父母の家族関係登録簿が求められることもあります。
韓国人が帰化申請書類を集めるにあたり一番時間がかかるのは、この書類かも知れません。
また、これまでに挙げた書類以外にも申請人によって求められる書類があります。
個々人の経歴に応じて法務局が必要と判断する書類があるからです。
そういった個々人で求められる書類に関しては、帰化の事前相談で確認することができます。
事前相談は予約制で長いと一か月以上予約が取れないことがあるので、事前に予約をとっておくのが良いでしょう。
もちろん、事前相談無しでいきなり申請をすることもできますが、その場合にも予約は必要なうえ、こちらも一か月以上かかることが良くあります。
事前相談無しで申請をしに行った結果、書類に不備若しくは不足書類があるということで受け付けてもらえず、もう一度予約を取り直すことになった場合、さらに1か月程度時間がかかることになってしまう点にはご注意ください。
弊社の帰化申請サポートでは、こうした書類の収集も代行しております。
帰化申請に、どんな種類の証明書を集めたらいいかわからないという方は、ぜひご相談ください。
経験豊富な行政書士が、丁寧にアドバイスします。
また、韓国語で発行された書類には、すべて日本語の翻訳の添付が必要となります。
書類の翻訳でお困りの方も一度弊社にご相談ください。
書類の集め方のアドバイスからスムーズな帰化申請をサポートします。
帰化の許可後にする国籍離脱
日本は、成人の二重国籍を認めていません。
そのため、一般的には帰化申請が許可されたら、韓国国籍の離脱手続きをする必要があります。
帰化申請の要件の一つに「重国籍防止条件」というものがあります。
これは、帰化しようとする人は、無国籍であるか、原則として帰化の許可によりそれまでの国籍を離脱しなければいけない、という決まりです。
韓国人の場合、国籍喪失届を韓国領事館へ提出する義務があります。
放置しても現段階では罰則はありませんし、韓国が勝手に国籍喪失の手続きをしてくれる場合もあります。
ただ、将来的に不利益が発生する可能性があり、何より日韓関係の悪化が不安だと心配な方は国籍喪失届を出すことをお勧めします。
ビザ・帰化サポート専門の行政書士だからできる安心のサポート内容
行政書士Climbの行政書士は、全員「出入国在留管理庁申請取次者資格」を有しています。
専門的な知識をもとに、必要書類のヒアリングから最適なアドバイスを行います。
法務局への同行や、書類の日本語翻訳、申請書類を代理で集めることも承っています。
また、面接や日本語テスト等、申請後のご相談も申請前にお伺いいたします。
大事な帰化申請だからこそ、安心して任せられるパートナーが必要です。
ご自分で申請を考えるよりも専門家のサポートを受けることをお勧めします。
韓国人・在日朝鮮人の帰化申請でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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