この記事の結論
- ・古物商は、営業所又は取引の相手方の住所・居所以外の場所で、買受け等のために古物商以外の者から古物を受け取ってはなりません。ただし、仮設店舗で古物営業を営む場合に、あらかじめ日時と場所を届け出たときは受け取ることができます(古物営業法14条1項)。
- ・届出は、仮設店舗で古物営業を営む日から3日前までに、その場所の所轄警察署長を経由して、仮設店舗営業届出書(別記様式第14号の2)を提出します(施行規則14条の2)。警視庁の案内では手数料はかかりません。
- ・仮設店舗の場所の都道府県に営業所がない場合は、営業所の所在地を管轄する公安委員会を経由して届け出ることができます(法14条2項)。
- ・警察庁の解釈運用基準では、古物の受け取りを行わない仮設店舗は届出の必要はないものの、行商に当たるため、許可証等の携帯義務や標識の掲示義務等に留意することとされています。
仮設店舗とは
古物営業法5条1項5号は、仮設店舗を「営業所以外の場所に仮に設けられる店舗であつて、容易に移転することができるもの」と定め、仮設店舗を出すことを行商に含めています。古物商の許可申請書には、行商(仮設店舗を出すことを含む)をしようとする者であるかどうかを記載します(同号)。
営業所以外での古物の受け取りの制限(法14条1項)
古物営業法14条1項は、次のように定めています。
古物商は、その営業所又は取引の相手方の住所若しくは居所以外の場所において、買い受け、若しくは交換するため、又は売却若しくは交換の委託を受けるため、古物商以外の者から古物を受け取つてはならない。ただし、仮設店舗において古物営業を営む場合において、あらかじめ、その日時及び場所を、その場所を管轄する公安委員会に届け出たときは、この限りでない。
解釈運用基準では、事前に買受け等が行われる日時と場所を把握できれば、立入り等を通じて義務の履行状況を指導監督できると考えられるため、届出をした仮設店舗では古物を受け取ることができることとされていると説明されています(第13の1)。
届出の方法
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠 | 法14条1項・2項、施行規則14条の2 |
| 届け出る事項 | 仮設店舗で古物営業を営む日時及び場所 |
| 提出先 | 仮設店舗の場所の所轄警察署長を経由(法14条2項により営業所の公安委員会を経由する場合は、その管轄区域内の営業所の所在地の所轄警察署長を経由) |
| 提出時期 | 仮設店舗において古物営業を営む日から3日前まで |
| 様式 | 別記様式第14号の2の仮設店舗営業届出書 |
| 手数料(警視庁の案内) | かかりません |
警視庁の案内では、仮設店舗の場所となる都道府県に営業所を有していない場合は、他の都道府県にある営業所の所在地の管轄警察署でも届出ができるとされています。
日時と場所は具体的に記載する
解釈運用基準では、届出を受けた警察署が必要に応じて立入り等を行える程度に、日時と場所が詳細に特定されている必要があるとされています。特定が不十分な例として、次のものが挙げられています(第13の2)。
| 区分 | 特定が不十分とされている例 |
|---|---|
| 日時 | 「○年○月○日から○年○月○日までのいずれかの日」としている場合 |
| 日時 | 具体的な営業時間を記載せず、「0時から24時まで」としている場合 |
| 場所 | 「東京都千代田区霞が関」までの記載で、住所番地の特定がない場合 |
| 場所 | 大型ビル、展示場等の大規模施設内での営業で、階、フロア等の記載がない場合 |
| 場所 | 車両、屋台等を用いた仮設店舗が移動しながら営業しているなど、場所が定まっていない場合 |
古物の受け取りを行わない仮設店舗
解釈運用基準では、古物の受け取りを行わない仮設店舗は届出の必要はないものの、行商に当たるため、許可証又は行商従業者証の携帯義務や標識の掲示義務等があることに留意することとされています(第13の3)。古物商は、行商をするときは許可証を携帯していなければなりません(法11条1項)。
なお、古物市場においては、古物商間でなければ古物を売買し、交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けてはならないとされています(法14条3項)。
出店の形態がどれに当たるか、届出が必要かどうかなど、個別のケースは警察署に確認してください。
よくある質問
- 届出はいつまでに出せばよいですか?
- 仮設店舗において古物営業を営む日から3日前までです(施行規則14条の2)。
- 営業所がない都道府県のイベントに出店するときは?
- 営業所の所在地を管轄する公安委員会を経由して届け出ることができます(法14条2項)。警視庁の案内では、他の都道府県にある営業所の所在地の管轄警察署でも届出ができるとされています。
- 販売だけで買取をしない場合も届出が必要ですか?
- 解釈運用基準では、古物の受け取りを行わない仮設店舗は届出の必要はないとされています。ただし、行商に当たるため、許可証等の携帯義務や標識の掲示義務等に留意することとされています。
- 複数日にわたる催事はどう書けばよいですか?
- 解釈運用基準では、「いずれかの日」とする記載や「0時から24時まで」とする記載は特定が不十分な例とされています。営業する日と時間を具体的に記載し、詳細は届出先の警察署に確認してください。
関連記事:行商と行商従業者証/標識(古物商プレート)/古物商の本人確認の方法
出典
- ・e-Gov法令検索「古物営業法」(5条、11条、14条)
- ・e-Gov法令検索「古物営業法施行規則」(14条の2)
- ・警察庁「古物営業法等の解釈運用基準について」(令和8年5月14日)第13
- ・警視庁「仮設店舗営業届出」
確認日:2026年10月10日。手続の細部は変わることがあります。最新の取扱いは申請先の警察署に確認してください。
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