はじめに
日本に長年すんでいるので日本国籍を取得したい。選択肢にあがるのは「帰化申請」です。
帰化は、滞在期限が「無期限」となるだけでなく、日本人と同様に参政権を得たり、役所での煩雑な手続きが軽減されたりと多くのメリットがあります。
帰化の申請は綿密な書類の準備が大切です。
特に、フィリピンは国籍証明書に該当する書類がないため、書類取得の手続きがほかの国籍の方と比べて複雑になります。
ここでは、帰化申請に強い行政書士が、フィリピン人の帰化申請に必要な書類と審査ポイントについて解説します。
フィリピン人の帰化申請を成功させるための大切なポイント
帰化申請は、いくつかのクリアしなければいけない要件があります。以下は、基本の帰化申請の要件です。
- • 住所条件
- • 年齢(20歳以上)
- • 素行
- • 生計状況
参考:法務省Q&A「帰化の条件にはどのようなものがありますか?」
他にも、日本で生活する上で必要な日本語能力を持っているのか、面接等を通じて審査されます。
日本に住んでいても、頻繁に海外渡航をしており、年間の海外滞在日数が多い方は注意が必要です。
法務省のサイトでは帰化申請についての説明がされていますが、その要件をすべて詳しく解説しているわけではありません。
たとえば、生計状況では十分な世帯収入があるかどうかだけではなく、過去に年金や税金の滞納がないかもチェックされます。
こうした帰化申請の要件は、日本で生まれ育ったフィリピン国籍の方にも適用されます。
「引き続き5年以上日本に住所を有すること」という住所要件や、「18歳以上」という年齢要件は問題ないでしょう。
しかし、過去に刑法に触れるなど素行に問題があったり、税金や年金の滞納があったりすると、要件を満たさないと判断されるケースもあります。
帰化申請の要件について、詳しくはこちらの「「帰化」するなら知っておきたい 帰化の条件と手続き方法」のページをお読みください。
フィリピン人の帰化申請で必要な書類の一覧
上記の帰化申請の要件をクリアした上で、必要な書類をきちんとそろえることが大切です。
フィリピン人の帰化申請では、基本的に以下の書類が求められます。
- 1. 帰化許可申請書
- 2. 親族の概要を記載した書類
- 3. 帰化の動機書
- 4. 履歴書
- 5. 生計の概要を記載した書類
- 6. 事業の概要を記載した書類
- 7. 住民票の写し
- 8. 国籍を証明する書類
- 9. 親族関係を証明する書類
- 10. 納税を証明する書類
- 11. 収入を証明する書類
- 12. 在留歴を証する書類
帰化申請の手続き
帰化申請の手続き自体は、専門家に依頼せず自分で行うことも可能です。
しかし、なかには書類の取得に手間取るケースもあります。
特にフィリピンの方は上記の「8. 国籍を証明する書類」の準備に時間がかかります。
以下に、どのようにして国籍証明書を取得するべきかを、簡単にご説明します。
▼ フィリピン人の国籍証明書は出生証明書をフィリピン外務省で認証する
フィリピンには、国籍証明書に該当する書類がありません。
しかし、日本で帰化申請を行うには、「フィリピンの国籍を持っています」と公的に証明する書類が求められます。
そこで一般的に用意するのは「出生証明書」です。
フィリピンのPSA(Philippine Statistics Authority)が発行したものを用意します。
そして、基本的に発行された書類は、フィリピンの外務省にて認証の手続きを行います。
この証明書が「公的な書類である」と認証する手続きを、書類に赤いリボンがかけられるため「レッドリボン」と呼ぶこともあります。
フィリピンはこれまでハーグ条約未締結だったため、上述の公文書の認証が必須でした。
しかしながら、2019年5月14日にハーグ条約の締結が発表されており、今後は対応が変わっていくと予測されます。
フィリピン本国とのやりとりに苦戦したり、そもそもどこから書類を取得するのかわからなかったりといったケースも見受けられます。
集めた書類に不備があれば、帰化申請は許可されません。
万全の状態で申請に挑みたいという方は、ぜひ私共ビザサポートの専門家までご相談ください。
▼ フィリピンで発行された証明書の日本語翻訳でお困りなら
フィリピンで発行された英語の書類は、すべて日本語の翻訳の添付が必要です。
行政書士法人Climbでは、英語が堪能な行政書士や専門スタッフが対応します。
もちろん、各種書類翻訳のご依頼も可能です。
書類の書き方のアドバイスからはじまり、一貫してスムーズな帰化申請をサポートします。
ビザサポート専門の行政書士だからできる安心のサポート内容
行政書士Climbの行政書士は、全員「出入国在留管理庁申請取次者資格」を有しています。
専門的な知識をもとに、必要書類のヒアリングから最適なアドバイスを行います。
法務局への同行や、書類の日本語翻訳、申請書類を代理で集めることも承っています。
また、面接や日本語テスト等、申請後のご相談も申請前にお伺いいたします。
大事な帰化申請だからこそ、安心して任せられるパートナーが必要です。
ご自分で申請を考えるよりも専門家のサポートを受けることをお勧めします。
フィリピン人の帰化申請でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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