外国人雇用のルールと注意点

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最終更新日:2026年11月7日 (制度の改正に合わせて随時更新しています)

「WE'RE HIRING」と書かれたカード(イメージ)

外国人の雇用については厚生労働省が次のようなルールを定めていますのでご紹介いたします。

就労可能な外国人の雇用

外国人の方は、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という)で定められている在留資格の範囲内において、日本での就労活動が認められています。
事業主の方は、外国人の方を雇い入れる際には、外国人の方の「在留カード」等により、就労が認められるかどうかを確認してください。
※外国人の雇入れ、離職の際に、氏名、在留資格などについて確認し、ハローワークに届け出てください。

1.以下の在留資格を持つ外国人は、各在留資格に定められた範囲で就労活動を行うことが可能です。

  • ● 外交(外国政府の大使、公使等とその家族)
  • ● 公用(外国政府等の公務に従事するものとその家族)
  • ● 教授(大学教授、大学講師等)
  • ● 芸術(作曲家、画家、作家、舞台演出家等)
  • ● 宗教(外国の宗教団体から派遣される宣教師等)
  • ● 報道(外国の報道記者やカメラマン)
  • ● 高度専門職1号(規定のポイントを満たした高度人材)、高度専門職2号
  • ● 経営・管理(企業の経営者及び管理者)
  • ● 法律・会計業務(弁護士、公認会計士、行政書士等の資格保持者)
  • ● 医療(医師、歯科医師、看護師等の医療従事者)
  • ● 研究(本邦の公私の機関の研究者等)
  • ● 教育(高等学校、中学校、小学校等の語学講師等)
  • ● 技術・人文知識・国際業務(技術者、通訳者、デザイナー、語学講師等)
  • ● 企業内転勤(本邦の企業と関連する外国の支店及び本店等からの転勤者)
  • ● 介護(介護福祉士)
  • ● 興行(俳優、歌手、スポーツ選手等)
  • ● 技能(外国料理のコック、スポーツ指導者等)
  • ● 特定技能1号(特定技能19分野の従事者)、特定技能2号
  • ● 技能実習1号(技能実習生)、技能実習2号、技能実習3号

2.以下の在留資格を持つ外国人は、原則、就労活動を行うことはできません。

  • ● 文化活動(日本文化や日本の技術の研究等)
  • ● 短期滞在(観光、企業の招へい、親族訪問等)
  • ● 留学(大学、短期大学、専門学校、日本語学校の学生)
  • ● 研修(研修生)
  • ● 家族滞在(就労系在留資格で在留する外国人の配偶者及び子)

3.「特定活動」が付与された外国人

特定活動の場合、就労活動である場合か、指定されている活動に就労活動が含まれている場合のみ、定められた範囲で就労活動を行うことが可能です。

※上記1~3いずれの場合についても、「資格外活動許可」を得た場合は、許可を得た活動に限り就労活動を行うことが可能です。

以下の在留資格は身分系在留資格と言われ、外国人の活動内容ではなく身分に対して与えられる在留資格です。
この身分系在留資格を持つ外国人は、在留中の活動に制限がないため、さまざまな分野で就労活動を行うことが可能で、法に触れない限りどの様な仕事でもすることができます。

  • ● 永住者(永住許可を受けた者)
  • ● 定住者(日系3世、外国人配偶者の連れ子等)
  • ● 日本人の配偶者等(日本人の配偶者、実子、特別養子)
  • ● 永住者の配偶者等(永住者・特別永住者の配偶者及び本邦で出生して引き続き在留する実子)

外国人の受入れから受入れ後の注意事項

① 在留資格の確認
在留カードで、現在外国人が所持している在留資格を確認します。
現在の在留資格と雇用予定の仕事内容や職種があてはまらない場合は、雇用予定の仕事内容にマッチした在留資格に変更しなければなりません。
また、雇用しようとする外国人が雇用予定に該当する在留資格の基準を満たしているかも確認する必要があります。
② 雇用契約の締結(書面)
雇用契約書や労働条件通知書といった労働契約関係書類は、雇用する外国人が理解できる言語で作成することが望ましいです。
③ 就労ビザの申請(在留資格変更許可申請)
すでに日本にいる外国人を転職前と同じ仕事内容で雇用する場合は申請不要なケースと必要なケースがあります。
技術・人文知識・国際業務等の一般的な就労系在留資格であれば変更申請不要です。
特定活動、高度専門職、特定技能と言ったパスポートにその就労先が記載された指定書が貼られている場合には、転職の度に同じ在留資格とはいえ変更の申請を行う必要があります。
これはあくまでもその職場で働くことで与えられた在留資格だからです。
④ 受入の準備(社宅など)
雇用予定の外国人が働く環境を整えましょう。
⑤ 各種届出や申請など(入社後)
住民登録など、外国人本人が行う届出や申請などを、外国人本人任せにせず確認するのが良いでしょう。

外国人雇用状況の届出について

労働施策総合推進法(旧・雇用対策法)に基づき、外国人労働者がその能力を適切に発揮できるよう、外国人(※)を雇用する事業主には、外国人の雇入れ、離職の際に、氏名、在留資格などについて確認し、ハローワークへ届け出ることが義務づけられています。(労働施策総合推進法第28条第1項)
(※)日本国籍を有しない方で、在留資格「外交」「公用」以外の方が届出の対象となります。また「特別永住者」は届出の対象にはなりません。

雇用保険の対象となる場合

雇用する外国人労働者が雇用保険の対象となる場合は、雇入れのときは「雇用保険被保険者資格取得届」、離職のときは「雇用保険被保険者資格喪失届」に、氏名・在留資格・在留期間・生年月日・性別・国籍・地域・資格外活動許可の有無・在留カード番号を記載して、ハローワークへ提出します。これにより、外国人雇用状況の届出をしたことになります。

  • ● 雇入れの場合:翌月10日まで
  • ● 離職の場合:翌日から起算して10日以内

雇用保険の対象とならない場合

雇用する外国人労働者が、雇用保険の対象とならない場合には、雇入れ、離職の場合ともに翌月末日までに、管轄のハローワークへ、「外国人雇用状況届出書(様式第3号)」を提出します。
詳しくは「外国人雇用状況の届出制度について」をご覧ください。

確認の方法と罰則

届け出る事項は、外国人労働者に在留カードまたは旅券(パスポート)等の提示を求めて確認します。
届出を怠ったり、虚偽の届出を行った場合には、30万円以下の罰金の対象となります。
なお、雇用保険の被保険者の場合は「e-Gov」から、被保険者でない場合は「外国人雇用状況届出システム」から、電子申請もできます。

外国人労働者の雇用管理の改善及び再就職援助について

外国人労働者を雇用する事業主は、外国人が日本の雇用慣行に関する知識および求職活動に必要な雇用に関する情報を十分に有していないこと等を考え、雇用する外国人がその有する能力を有効に発揮できるよう、職場に適応することを容易にするための措置の実施・その他の雇用管理改善を図るとともに、解雇等で離職する場合の再就職援助に努めるべきものとされています。(労働施策総合推進法第7条)

事業主が講ずべき具体的な措置は、厚生労働省の「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」(外国人雇用管理指針、平成19年厚生労働省告示第276号)に定められています。この指針は令和8年(2026年)5月29日の厚生労働省告示第227号で改正され、改正内容は次の3つの日付で段階的に適用されます。

令和8年改正の主なポイントと適用日

① 2026年6月14日から適用
・指針の「基本的考え方」に、日本人と外国人が互いに尊重し合う秩序ある共生社会の実現に向けて、事業主が適切な雇用管理を行うことの重要性と、不法就労は決してあってはならず、不法就労をさせた場合には入管法第73条の2の罰則が適用され得るという認識が明記されました。
・生活支援として、国や地方公共団体の日本語教育施策に協力するとともに、雇用する外国人労働者とその家族に対する日本語学習の機会の提供等の支援に努めることが加わりました。教育訓練も「日本語能力に配慮した」ものとされました。
・短時間・有期雇用労働者や派遣労働者である外国人労働者について、いわゆる同一労働同一賃金ガイドライン(短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針)の適用を受けることに留意する旨が加わりました。
・外国人雇用状況の届出に際して在留カードで確認する場合は、本人の同意を得た上で、出入国在留管理庁が提供する在留カード等読取アプリケーションでICチップの情報と券面の記載を照合することが適切とされました。
② 2026年10月1日から適用
・短時間・有期雇用労働者または派遣労働者として外国人労働者を雇い入れた事業主は、通常の労働者との待遇の相違について説明を求めることができる旨を、文書の交付等により明示しなければならないこととされました。
③ 2027年4月1日から適用
・育成就労制度の施行に合わせ、「技能実習生に関する事項」が「育成就労外国人に関する事項」に改められました(改正法の経過措置により技能実習を続ける技能実習生については、従前の例によります)。
・外国人雇用状況の届出で確認・届け出る事項から、特定技能の特定産業分野、特定活動の指定活動に関する項目と、指定書の提示による確認方法が削除されました。

外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が講ずるべき必要な措置 (外国人雇用管理指針の抜粋・要約)

以下は、指針の第四から第七までの内容を要約したものです。令和9年4月1日適用版の全文をもとに作成し、適用日がこれより後の項目には日付を付記しています。正確な文言は末尾に記載した厚生労働省の指針全文をご確認ください。

▼ 外国人労働者の募集および採用の適正化

① 募集
募集に当たっては、業務内容、労働契約期間、就業場所、労働時間や休日、賃金、労働・社会保険の適用等について、書面の交付(本人が希望する場合はFAXや電子メール等でも可)により明示すること。その際、母国語その他本人が使用する言語または平易な日本語(母国語等)を用いる等、本人が理解できる方法で明示するよう努めること。
国外に居住する外国人を募集する場合は、入国後のトラブルを防ぐため、渡航・帰国の旅費等の費用負担の有無や負担割合、住居の確保等の募集条件をあらかじめ明確にするよう努めること。
② 職業紹介事業者等の利用
外国人労働者のあっせんは、無料の職業紹介事業を行う地方公共団体、または職業紹介事業の許可・届出のある事業者から受けること。外国人労働者と違約金や保証金の徴収等に係る契約を結ぶなど職業安定法や労働者派遣法に違反する者からは受けないこと。
職業紹介事業者等に求人を申し込むときは、明示事項を書面等で明らかにし、国籍による条件を付すなどの差別的取扱いをしないこと。
③ 労働条件の変更等の明示
募集時に明示した事項を変更して労働契約を結ぶ場合は、変更内容を対照できる書面を交付する等の方法で明示し、母国語等を用いるなど本人が理解できるよう努めること。
④ 採用
採用に当たっては、あらかじめ在留カード等により、採用後に従事する業務が在留資格上認められるものであることを確認し、認められない者は採用してはならないこと。
在留資格の範囲内で、外国人労働者がその能力を有効に発揮できるよう公平な採用選考に努めること。永住者・定住者など身分に基づき在留する外国人は活動内容に制限がないことに留意すること。

▼ 適正な労働条件の確保

① 均等待遇
労働者の国籍を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱いをしてはならないこと。
② 労働条件の明示
労働契約の締結に際し、賃金、労働時間等の主要な労働条件を明らかにした書面を交付すること(本人が希望する場合はFAXや電子メール等でも可)。その際、モデル労働条件通知書やモデル就業規則を活用する、母国語等を用いて説明する等、本人が理解できる方法で明示するよう努めること。
賃金については、決定・計算・支払の方法に加え、税金、雇用保険・社会保険の保険料、労使協定に基づく賃金の一部控除の取扱いについても母国語等を用いて説明し、実際に支給される額が明らかになるよう努めること。
③ 賃金の支払い
最低賃金額以上の賃金を支払うことはもとより、基本給、割増賃金等を全額支払うこと。労使協定に基づき食費、居住費等を賃金から控除する場合は、実費を勘案し不当な額とならないようにすること。
労働契約に付随して貯蓄の契約をさせたり、貯蓄金を管理する契約をしたりしてはならないこと。
④ 適正な労働時間等の管理
法定労働時間および時間外・休日労働の上限規制の遵守、週休日の確保など適正な労働時間管理を行い、時間外・休日労働の削減に努めること。労働時間の状況は、タイムカードによる記録等の客観的な方法で把握すること。
年次有給休暇を与えること。時季を定めて与える際は、本人の意見を聴き、尊重するよう努めること。
⑤ 労働基準法等の周知
労働基準法等の内容、就業規則、労使協定等を周知すること。その際には、分かりやすい説明書や行政機関が作成している多言語対応の広報資料等を用いる、母国語等を用いて説明する等、外国人労働者の理解を促進するため必要な配慮をするよう努めること。
⑥ 労働者名簿等の調製
労働者名簿、賃金台帳および年次有給休暇管理簿を調製すること。その際、外国人労働者について、家族の住所その他の緊急時の連絡先を把握しておくよう努めること。
⑦ 金品の返還等
外国人労働者の旅券、在留カード等を保管しないようにすること。退職の際には本人の権利に属する金品を返還すること。返還の請求から7日以内に本人が出国する場合は、出国前に返還すること。
⑧ 寄宿舎
事業附属寄宿舎に外国人労働者を寄宿させる場合は、換気、採光、照明、保温、防湿、清潔、避難、定員の収容、就寝に必要な措置など、労働者の健康、風紀および生命の保持に必要な措置を講ずること。
⑨ 雇用形態又は就業形態に関わらない公正な待遇の確保
短時間・有期雇用労働者または派遣労働者である外国人労働者について、通常の労働者との間で、職務の内容、職務の内容および配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、基本給、賞与その他の待遇ごとに不合理な相違を設けてはならないこと。職務の内容等が通常の労働者と同一の者については、短時間・有期雇用労働者または派遣労働者であることを理由とした差別的取扱いをしてはならないこと。これらについては、同一労働同一賃金ガイドライン(平成30年厚生労働省告示第430号)の適用を受けることに留意すること(2026年6月14日適用)。
派遣労働者については、労使協定により待遇を定めたときは、その労使協定による待遇を確保すること。
本人から求めがあったときは、通常の労働者(派遣労働者の場合は比較対象労働者)との待遇の相違の内容および理由等を、母国語等を用いるなど本人が理解できる方法で説明するよう努めること。2026年10月1日からは、短時間・有期雇用労働者または派遣労働者として雇い入れた外国人労働者に対し、この説明を求めることができる旨を文書の交付等により明示しなければならないこと。

▼ 安全衛生の確保

① 安全衛生教育の実施
外国人労働者に対し安全衛生教育を実施するに当たっては、母国語等を用いる、視聴覚教材を用いる等、本人がその内容を理解できる方法により行うこと。
特に、使用させる機械等、原材料等の危険性または有害性およびその取扱方法等が十分に理解されるよう留意すること。
② 労働災害防止のための日本語教育等の実施
外国人労働者が労働災害防止のための指示等を理解することができるようにするため、必要な日本語および基本的な合図等を習得させるよう努めること。
③ 労働災害防止に関する標識・掲示等
事業場内における労働災害防止に関する標識、掲示等について、図解等の方法を用いる等、外国人労働者がその内容を理解できる方法により行うよう努めること。
④ 健康診断の実施等
労働安全衛生法等の定めるところにより、健康診断、面接指導およびストレスチェック(心理的な負担の程度を把握するための検査)を実施すること。実施に当たっては、その目的・内容を本人が理解できる方法で説明するよう努め、結果に基づく事後措置を行うときも、その必要性や内容を本人が理解できる方法で説明するよう努めること。
⑤ 健康指導及び健康相談の実施
産業医、衛生管理者等を活用して、外国人労働者に対して健康指導および健康相談を行うよう努めること。
⑥ 母性保護等に関する措置の実施
女性である外国人労働者に対し、労働基準法、男女雇用機会均等法等の定めるところにより、産前・産後休業、妊娠中の軽易な業務への転換、妊産婦が請求した場合の時間外労働等の制限、妊娠中および出産後の健康管理に関する措置等、必要な措置を講ずること。
⑦ 労働安全衛生法等の周知
労働安全衛生法等の内容について周知すること。その際には、分かりやすい説明書を用いる、母国語等を用いて説明する等、外国人労働者の理解を促進するため必要な配慮をするよう努めること。

▼ 雇用保険・労災保険・健康保険および厚生年金保険の適用等

① 制度の周知及び必要な手続きの履行等
労働・社会保険に係る法令の内容および保険給付の請求手続等について、雇入れ時に行政機関が作成している多言語対応の広報資料等を活用する、母国語等を用いて説明する等、本人が理解できる方法で周知に努めること。被保険者に該当する外国人労働者については、適用手続等の必要な手続をとること。
健康保険・厚生年金保険の適用事業所では、健康保険の資格確認書(書面)の交付を受けている外国人労働者が離職したときは遅滞なく資格確認書を回収するとともに、国民健康保険や国民年金の手続が必要になる場合はその旨を教示するよう努めること。適用事業所でない場合は、本人と家族が国民健康保険・国民年金の手続を適切に行えるよう、母国語等での説明、市区町村の相談窓口の案内、必要に応じた同行等の援助を行うよう努めること。
労働保険の適用が任意の事業所では、外国人労働者を含む労働者の希望等に応じて労働保険の加入申請を行うこと。
② 保険給付の請求等についての援助
外国人労働者が離職する場合には、雇用保険被保険者離職票の交付等、必要な手続を行うとともに、失業等給付の受給に係るハローワークの窓口の教示その他必要な援助を行うよう努めること。
労働災害等が発生した場合には、労災保険給付の請求その他の手続に関し、本人や家族等からの相談に応じ、自ら手続を行うことが難しい場合には必要な援助を行うよう努めること。
病気や負傷(労働災害によるものを除く)で就業できない場合には健康保険の傷病手当金が、公的年金の被保険者期間中に初診日のある傷病で障害の状態になったときには障害年金が、それぞれ支給され得ることを教示するよう努めること。
公的年金の被保険者期間が一定期間以上の外国人労働者が帰国する場合は、帰国後に脱退一時金を請求し得ることを帰国前に説明し、年金事務所等の窓口を教示するよう努めること。その際、脱退一時金を受給するとその期間は被保険者でなかったものとみなされるため将来の老齢年金(受給資格期間10年)に留意すべきこと、社会保障協定の相手国での加入期間と通算して年金を受け取れる場合があることを踏まえて請求を検討すべきであることを教示するよう努めること。

▼ 適切な人事管理、教育訓練、福利厚生等

① 適切な人事管理
外国人労働者が円滑に職場に適応できるよう、社内規程その他の文書の多言語化等、職場における円滑なコミュニケーションの前提となる環境の整備に努めること。また、職場で求められる資質、能力等の社員像の明確化、評価・賃金決定、配置等の人事管理に関する運用の透明性・公正性の確保等、多様な人材が適切な待遇の下で能力を発揮しやすい環境の整備に努めること。その際、ハローワークの行う雇用管理に係る助言・指導を踏まえ、適切に対応すること。
② 生活支援
日本語教育および日本の生活習慣、文化、風習、雇用慣行等について理解を深めるための支援を行うとともに、地域社会の行事や活動に参加する機会を設けるよう努めること。
日本語教育の推進に関する法律の基本理念にのっとり、国や地方公共団体が実施する日本語教育の推進に関する施策に協力するとともに、雇用する外国人労働者およびその家族に対する日本語学習の機会の提供その他の日本語学習に関する支援に努めること(2026年6月14日適用)。
居住地周辺の行政機関、医療機関、金融機関等に関する情報の提供や同行等、居住地域で日常生活・社会生活を営むために必要な支援を行うよう努めること。
③ 苦情・相談体制の整備
外国人労働者の苦情や相談を受け付ける窓口の設置等の体制を整備し、生活上または職業上の苦情・相談等に対応するよう努めるとともに、必要に応じ、地方公共団体の一元的な相談窓口など行政機関の相談窓口についても教示するよう努めること。
④ 教育訓練の実施等
在留資格の範囲内で能力を有効に発揮しつつ就労できるよう、日本語能力に配慮した教育訓練の実施その他必要な措置を講ずるよう努める(「日本語能力に配慮した」の部分は2026年6月14日適用)とともに、母国語での導入研修の実施等、働きやすい職場環境の整備に努めること。
⑤ 福利厚生施設
適切な宿泊の施設を確保するよう努めるとともに、給食、医療、教養、文化、体育、レクリエーション等の施設の利用について、外国人労働者にも十分な機会が確保されるよう努めること。
⑥ 帰国及び在留資格の変更等の援助
在留期間が満了し在留資格の更新がなされない場合には、雇用関係を終了し、帰国のための諸手続の相談その他必要な援助を行うよう努めること。病気等やむを得ない理由で帰国の旅費を支弁できない場合には、旅費を負担するよう努めること。特定技能外国人については、特定技能雇用契約の基準として、契約終了後の帰国旅費を本人が負担できないときは事業主が負担し、円滑な出国のための措置を講ずることとされていることに留意すること。
2027年4月1日からは、育成就労外国人について、帰国事由が自己都合による場合も含め、監理支援機関(単独型育成就労の場合は事業主)が帰国旅費を負担し、円滑な出国のための措置を講ずることとされていることに留意すること(技能実習生については従前の例によります)。
在留資格の変更や在留期間の更新の際は、手続に当たっての勤務時間の配慮その他必要な援助を行うよう努めること。一時帰国を希望する場合には、休暇の取得への配慮その他必要な援助を行うよう努めること(特定技能外国人については、一時帰国を希望した場合に必要な休暇を取得させることが特定技能雇用契約の基準とされています)。
⑦ 外国人労働者と共に就労する上で必要な配慮
日本人労働者と外国人労働者とが、文化、慣習等の多様性を理解しつつ共に就労できるよう努めること。

▼ 解雇等の予防および再就職の援助

① 解雇・雇止め
事業規模の縮小等を理由とする場合であっても、労働契約法上、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められない解雇は無効とされること、有期労働契約はやむを得ない事由がなければ契約期間中に解雇できないことに留意し、外国人労働者に対して安易な解雇を行わないこと。
有期労働契約の更新を拒絶する雇止めについても、労働契約法の規定に留意し、安易な雇止めを行わないこと。
② 再就職の援助
解雇(本人の責めに帰すべき理由によるものを除く)その他事業主の都合により離職する外国人労働者が再就職を希望するときは、関連企業等へのあっせん、教育訓練等の実施・受講あっせん、求人情報の提供等、在留資格に応じた再就職が可能となるよう必要な援助を行うよう努めること。その際、ハローワークと密接に連携し、その助言・指導を踏まえて適切に対応すること。
③ 解雇制限、妊娠・出産等を理由とした解雇の禁止等
業務上の負傷・疾病による療養のための休業期間およびその後30日間等、労働基準法により解雇が禁止されている期間があることに留意すること。
女性である外国人労働者が婚姻、妊娠、出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならず、妊娠、出産等を理由として解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。

▼ 労働者派遣や請負を行う事業主への留意事項

労働者派遣の形態で外国人労働者を就業させる事業主は、労働者派遣法等の定めるところに従い、適正な事業運営を行うこと。

  • ・従事する業務内容、就業場所、当該外国人労働者を直接指揮命令する者に関する事項等、派遣就業の具体的内容の当該外国人労働者への明示
  • ・派遣先に対する、派遣する外国人労働者の氏名、雇用保険・社会保険の加入の有無の通知等

派遣先は、労働者派遣事業の許可を受けていない者からは外国人労働者に係る労働者派遣を受けないこと。
請負を行う事業主は、請負契約の名目で実質的に労働者供給事業または労働者派遣事業を行わないよう、職業安定法および労働者派遣法を遵守すること。雇用する外国人労働者の就業場所が注文主の事業所内である場合には、注文主が使用者であるとの誤解を招かないよう、その事業所内で業務の処理の進行管理を行うとともに、雇用労務責任者等に人事管理、生活支援等の職務を行わせること。
また、本人の希望により労働契約の期間をできる限り長期のものとし、業務に従事させることができない期間が生じた場合にも教育訓練を実施する等により労働契約を継続するなど、安定的な雇用の確保に努めること。

▼ 外国人雇用状況の届出

新たに外国人労働者を雇い入れた場合または離職した場合には、氏名、在留資格、在留期間等を確認し、事業所の所在地を管轄するハローワークに届け出ること。届出をしなかったり虚偽の届出をした場合には罰則が適用され得ることに留意すること。
在留カードにより確認を行う場合は、本人の同意を得た上で、出入国在留管理庁が提供する在留カード等読取アプリケーションで取得したICチップの情報と券面の記載を照合することが適切であること(2026年6月14日適用)。
確認は、通常の注意力をもって外国人であると判断できる場合に行えばよく、届出事項以外の事項の確認・届出は必要なく、外国人労働者のプライバシーの保護に十分留意すること。
届出の対象・期限・方法は、上記「外国人雇用状況の届出について」をご覧ください。

▼ 雇用労務責任者の選任

外国人労働者を常時10人以上雇用するときは、指針に定める雇用管理の改善等に関する事項等を管理させるため、人事課長等を雇用労務責任者(外国人労働者の雇用管理に関する責任者)として選任すること。

▼ 外国人労働者の在留資格に応じて講ずべき必要な措置

● 特定技能
上記の措置に加えて、入管法に基づく特定技能雇用契約の基準および特定技能所属機関の基準に留意するとともに、1号特定技能外国人支援および必要な届出等を適切に実施すること。1号特定技能外国人支援には、社会保険等の各種行政手続についての情報提供や相談窓口の案内、必要に応じた同行、生活のための日本語習得の支援、医療機関に関する情報の提供、苦情・相談への対応、日本人との交流の促進に係る支援が含まれることに留意すること。
● 育成就労外国人(2027年4月1日適用。技能実習生については従前の例による)
育成就労法、同法施行規則、基本方針および運用方針に規定する内容に留意し、育成就労の適正な実施および育成就労外国人の保護に取り組むこと。特に、育成就労外国人が目標とする技能および日本語の能力を修得できるよう取り組むこと、送出機関が二国間取決めを結んでいる国・地域の公的機関から推薦を受けている機関に限られることに留意すること、育成就労外国人が送出機関に支払う費用が不当に高額とならないこと、育成就労外国人に対して転籍制限について説明を行うことなどを徹底すること。
2027年3月31日までは、「技能実習生に関する事項」として、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する基本方針等の内容に留意し、技能実習生に対し実効ある技能等の修得が図られるように取り組むこととされています。
● 留学生
新規学卒者等を採用する際、留学生であることを理由に対象から除外しないこと。採用する際には、当該留学生が在留資格の変更の許可を受ける必要があることに留意し、審査に要する期間を考慮して採用活動を行うよう努めること。インターンシップ・職場体験を実施するときは、企業等に対する理解の促進や職業意識の形成支援等の趣旨を損なわないようにすること。
留学生をアルバイト等で雇用する場合には、資格外活動許可が必要であり、資格外活動は原則として週28時間以内に制限されていることに留意すること。採用時には、他の勤務先の有無や勤務時間についても確認しておくことが望まれます。
● その他の在留資格
上記の措置に加えて、入管法等の定めるところにより、在留資格に応じて講ずべき必要な措置を適切に実施すること。

<出典(確認日:2026年11月7日)>
厚生労働省「外国人の雇用」(外国人雇用管理指針・改正告示・リーフレット掲載ページ)
厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針の一部を改正する告示(令和8年5月29日厚生労働省告示第227号)」
厚生労働省「外国人雇用管理指針全文(令和9年4月1日改正)」・「同(令和8年6月14日改正)」
厚生労働省「外国人雇用はルールを守って適正に(令和8年6月版)」

不法就労は、雇用している外国人本人だけでなく雇用主も罪に問われます

【雇用主側に課される処罰「不法就労助長罪」】

以下の方は入管法第73条の2第1項の罪で、「3年以下の拘禁刑」または「300万円以下の罰金」が科せられます(2027年4月1日以降は「5年以下の拘禁刑」または「500万円以下の罰金」に引き上げられます)。

  • ・不法滞在者や被退去強制者が働く場合
  • ・オーバーステイや、密入国した者が働くこと
  • ・退去強制されることが決まっている人が働くことなど
  • ・出入国在留管理庁から働く許可を受けずに働く場合
  • ・留学生、難民認定申請中の者が許可を得ないで働くこと
  • ・観光等の短期滞在目的で入国した者が働くことなど
  • ・働く事が認められている外国人がその在留資格で認められた範囲を超えて働く場合
  • ・調理人や、語学学校教師として認められた人が工場で単純労働をすること
  • ・留学生が許可された労働時間を超えて働くこと

刑罰なので企業に前科がつく可能性があり、雇用前の身分確認が雇用主には求められるのです。

外国人を雇用する事業主の義務

▼ 雇用前の身分確認

● 一般業務
外国人を雇用する前に、在留カード、パスポートの提示を求め、在留資格・期間、在留期限、資格外活動許可の有無等を確認するなどして、雇用することができる外国人であるかを確認してください。
【罰則】3年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金又は両方が併科される可能性があります(2027年4月1日以降は5年以下の拘禁刑若しくは500万円以下の罰金に引き上げ)。
● 風俗営業
接待飲食等の営業を営む風俗営業者等は、その業務に関し、客に接する業務に従事させようとする者の生年月日、国籍及び、日本国籍を有しない者については、在留資格、在留期間、資格外活動許可の有無等を確認し、確認の記録を作成・保存しなければなりません。
【罰則】100万円以下の罰金

▼ 外国人雇用状況の届出

労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第28条
全ての事業主は、外国人労働者(在留資格「外交」及び「公用」並びに「特別永住者」を除く。)の雇用又は離職の際に、その外国人の氏名、在留資格、在留期間等について厚生労働大臣(ハローワーク)への届出が義務付けられています。
【罰則】30万円以下の罰金

▼ 在留カード確認時のポイント

● 在留カードの有無を確認
在留カードのコピーでは内容を改ざんされるおそれがあるので、身分確認の時は実物の在留カードで確認してください。
実物の在留カードを確認せずに不法就労させてしまうと雇用主も罰せられる可能性あります。
● 在留カード表面の就労制限の有無欄を確認
・「就労制限なし」の場合、就労内容に制限はありません
・「就労不可」の場合、原則雇用はできませんが、在留カード裏面の資格外活動許可欄をご覧ください。
・一部就労制限がある場合は制限内容をご覧ください
● 在留カード裏面の資格外活動許可欄を確認
在留カード表面の「就労制限の有無」欄に「就労不可」または「在留資格に基づく就労活動のみ可」と記載ある方であっても、裏面の「資格外活動許可欄」に記載された制限に基づいて就労することができます。
<記載例>
・許可(原則週28時間以内・風俗営業の従事を除く)
・許可(資格外活動許可書に記載された範囲内の活動)
● 在留カードを所持していなくても就労できる場合
「3月」以下の在留期間が付与された方等は旅券で就労できるかを確認してください。
「留学」「研修」「家族滞在」「文化活動」「短期滞在」の在留資格を持って在留している方は原則就労不可となっており、資格外活動許可を取得しない限り就労することができません。
仮放免とは
仮放免とは、既に退去強制されることが決定した人や出入国管理及び難民認定法違反の疑いで退去強制手続中の人が、本来であれば出入国在留管理庁の収容施設に収容されるべきところ、健康上の理由等により一時的に収容を解かれることです。この仮放免の状況で長期的に在留を続ける外国人もいます。
仮放免は在留許可ではないので、基本的に就労することはできません。
仮放免許可書の裏側に「職業又は報酬を受ける活動に従事できない」と条件が付されている場合は就労できません。

よくある質問

Q.不法就労助長罪の罰則は今後変わりますか?

A.現在は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科あり)ですが、2027年4月1日以降は5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金に引き上げられます。不法就労者と知らなかった場合でも、在留カードの確認を怠るなどの過失があれば処罰を免れないとされているため、雇入れ前の在留カードの原本確認が重要です。(出典:出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」、確認日:2026年11月5日)

Q.外国人労働者が何人以上になると「雇用労務責任者」を選任する必要がありますか?

A.外国人雇用管理指針では、外国人労働者を常時10人以上雇用するときは、人事課長などを雇用労務責任者として選任し、指針に定める雇用管理の改善等に関する事項を管理させることとされています。指針は令和8年(2026年)に改正され、改正事項は2026年6月14日・10月1日・2027年4月1日と段階的に適用されます。(出典:厚生労働省「外国人雇用はルールを守って適正に(令和8年6月版)」、確認日:2026年11月5日)

Q.在留カードの確認は、コピーをもらうだけでは不十分ですか?

A.コピーは改ざんのおそれがあるため、原本で在留資格・在留期間・就労制限の有無・資格外活動許可欄を確認します。外国人雇用管理指針では、届出の際に在留カードで確認する場合は、出入国在留管理庁が提供する在留カード等読取アプリケーションを使うことが適切とされています。また、2026年6月14日交付分から在留カードの券面が変わり、確認項目の記載位置も変更されています。(出典:厚生労働省「外国人雇用はルールを守って適正に(令和8年6月版)」、確認日:2026年11月5日)


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