この記事の結論
- ・古物商の営業(古物営業法2条2項1号)を営もうとする者は、公安委員会の許可を受けなければなりません(法3条)。
- ・許可を受けないで営業を営んだ者は、3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処するとされています(法31条1号)。情状により併科されることがあり(法36条)、法人の業務に関する違反は法人も罰金刑の対象です(法38条)。
- ・許可を受けたあとも、法令違反などがあると、指示(法23条)、6月を超えない範囲内の営業停止又は許可の取消し(法24条)の対象になります。
- ・具体的な処分の内容は個別の事情によります。自分の取引が許可の対象かどうかは、警察署に確認してください。
無許可営業の罰則
古物営業法3条は、「前条第二項第一号又は第二号に掲げる営業を営もうとする者は、都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)の許可を受けなければならない。」と定めています。
そして法31条は、次のいずれかに当たる者を「三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する」としています。
- ・3条の規定に違反して許可を受けないで2条2項1号又は2号に掲げる営業を営んだ者(1号)
- ・偽りその他不正の手段により3条の規定による許可を受けた者(2号)
- ・9条(名義貸しの禁止)の規定に違反した者(3号)
- ・24条の規定による公安委員会の命令に違反した者(4号)
31条から33条までの罪を犯した者には、情状により、拘禁刑と罰金を併科することができます(法36条)。
主な罰則の一覧
| 条文 | 対象となる行為(条文を整理したもの) | 罰則 |
|---|---|---|
| 31条 | 無許可営業、不正の手段による許可の取得、名義貸し、営業停止等の命令違反 | 3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 |
| 32条 | 営業所等以外の場所で、古物商以外の者から古物を受け取ることの制限(14条1項)に違反 | 1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 |
| 33条 | 1号:古物市場での取引制限(14条3項)、確認等(15条1項)、帳簿等の備付け等(18条1項)、品触れに係る古物の届出等(19条3項・4項)への違反/2号:帳簿等(16条・17条)に必要な記載・記録をしない、又は虚偽の記載・記録をした/3号:帳簿等の亡失等の届出(18条2項)をしない、又は虚偽の届出をした/4号:品触れの書面(19条2項)に到達の日付を記載しない・虚偽の日付を記載した、又は保存しなかった/5号:差止め(21条)又は競りの中止(21条の7)の命令に違反 | 6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金 |
| 34条 | 1号:許可申請書(5条1項)又は添付書類に虚偽の記載をして提出した/2号:競り売りの届出(10条1項・3項)をしない、又は虚偽の届出をした/3号:古物競りあっせん業の届出(10条の2第1項)の届出書・添付書類を提出しない、又は虚偽の記載をして提出した/4号:認定を受けた旨の表示等の制限(21条の5第3項)に違反 | 20万円以下の罰金 |
| 35条 | 1号:変更の届出(7条1項・2項・4項)又は古物競りあっせん業の変更・廃止の届出(10条の2第2項)の届出書・添付書類を提出しない、又は虚偽の記載をして提出した/2号:許可証の返納(8条1項)、許可証等の携帯(11条1項・2項)、標識の掲示等(12条)に違反/3号:立入り・帳簿等の検査(22条1項)を拒み、妨げ、又は忌避した/4号:報告(22条3項)をしない、又は虚偽の報告をした | 10万円以下の罰金 |
| 39条 | 死亡・合併の場合の許可証の返納(8条3項)への違反 | 5万円以下の過料 |
表は条文を整理したものです。各号の正確な要件は、e-Gov法令検索で条文を確認してください。
法人も罰せられる場合(両罰規定)
法38条は、法人の代表者又は法人若しくは人の代理人等が、その法人又は人の業務又は財産に関し、31条から35条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科すると定めています。
行政処分(指示・営業停止・許可の取消し)
| 処分 | 主な要件(条文を整理したもの) | 条文 |
|---|---|---|
| 指示 | 古物商等がその古物営業に関し法令に違反した場合で、盗品等の売買等の防止又は盗品等の速やかな発見が阻害されるおそれがあると認めるときに、業務の適正な実施を確保するため必要な措置をとるべきことを指示する | 法23条 |
| 営業停止・許可の取消し | 法令違反により盗品等の売買等の防止等が著しく阻害されるおそれがあると認めるとき、又はこの法律に基づく処分(指示を含む)に違反したときに、許可を取り消し、又は6月を超えない範囲内で期間を定めて営業の全部若しくは一部の停止を命ずる | 法24条1項 |
| 許可の取消し | 偽りその他不正の手段で許可を受けたこと、欠格事由(4条各号。10号を除く)に当たること、許可後6月以内に営業を開始しない又は引き続き6月以上休止していることが判明したとき | 法6条1項 |
法24条1項により許可を取り消されると、取消しの日から起算して5年を経過しない者は許可を受けられません(法4条6号)。
よくある質問
- フリマアプリで不用品を売るだけでも許可が必要ですか?
- 古物を売却することのみを行う営業は、古物営業から除かれています(法2条2項1号)。自分の取引が許可の対象かどうかは、警察署に確認してください。
- 無許可営業をした場合、どのくらいの刑になりますか?
- 法定刑は3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です(法31条)。具体的な処分は個別の事情によるため、この記事では扱いません。
- 許可を受ける前に仕入れを始めてもよいですか?
- 古物を買い受けて売る営業を許可前に営むことは、無許可営業に当たるおそれがあります。営業の開始時期は、許可を受けたあとにしてください。迷う場合は警察署に確認してください。
- 営業停止の期間はどのくらいですか?
- 法24条では、6月を超えない範囲内で期間を定めるとされています。
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出典
確認日:2026年10月10日。手続の細部は変わることがあります。最新の取扱いは申請先の警察署に確認してください。
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