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特定技能ビザに必須の健康診断ガイド:「必要項目」「タイミング」「書式」「費用」まで完全網羅

特定技能ビザに必須の健康診断ガイド

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目次

特定技能ビザの申請準備を進める中で、意外と見落としがちなのが健康診断の手続きです。ビザを取得するためには、国が定めた特定の項目をすべてクリアした診断書を提出しなければなりません。

しかし、単に病院へ行けば良いというわけではなく、受診のタイミングや必要な検査項目、さらには専用の書類フォーマットまで細かくルールが決まっています。

「いつ健診を受ければいいの?」「もし検査で異常が見つかったらビザはもらえないの?」といった不安を感じている方も多いでしょう。

そこで本記事では、「特定技能ビザにおける健康診断の基本ルール」について解説します。健康診断を受けるにあたって知っておきたい「費用の目安」から「万が一異常が出た際の対応策」まで解説していますので、ぜひ参考にしてください。

特定技能ビザにおける健康診断の基本情報

特定技能ビザにおいて、健康診断は重要な項目の1つです。まずは、以下にわけて、なぜ健康診断が必要なのかを詳しく見ていきましょう。

  • ● 健康診断が義務づけられている理由
  • ● 法律的な位置づけと在留資格との関係

健康診断が義務づけられている理由

特定技能制度において、健康診断は義務づけられているものの1つです。これは、外国人材が、日本で安定して継続的に就労できる状態にあるかを確認するために実施されています。

特定技能の中には建設や農業、介護などの現場作業を伴う分野も多いのもあり、本人の健康を守ることはもちろん、周囲の安全や公衆衛生の維持という側面も持っています。

いずれにせよ、健康状態が良好であることが特定技能取得の条件であるため、健康診断を受けるのは必須だと認識しておきましょう。

法律的な位置づけと在留資格との関係

出入国管理法に基づき、特定技能の在留資格申請には医師が作成した診断書の提出が必須です。診断書は、申請人が日本で活動を行うにあたって健康上の支障がないことを証明する公的な書類として扱われます。

そのため、書類に不備があったり、項目が足りなかったりすると、審査が止まる原因となるため注意が必要です。必ず万全の状態のものを用意するようにしましょう。

健康診断を受けるタイミングと有効期限

診断書には入管法で定められた厳しい有効期限が設けられています。申請直前で「期限が切れていた!」と慌てないよう、適切な受診の時期をしっかり確認しておくことが大切です。

そのためにも、以下を参考に健康診断を受けるタイミングを見計らってください。

  • ● 国内在留者の場合(1年以内の診断書が有効)
  • ● 海外在住者の場合(3ヶ月以内の診断書が必要)

国内在留者の場合(1年以内の診断書が有効)

日本国内に在留している留学生や技能実習生が特定技能へ切り替える場合、申請日から遡って1年以内に受診した健康診断の結果を利用できます。ただし、特定技能ビザで求められる必須項目がすべて網羅されていなければいけません。

もし、学校や企業で行った定期健診の結果を流用する場合は、不足項目がないか事前に照合しましょう。不足項目があった場合は、新たに受け直す必要があります。

海外在住者の場合(3ヶ月以内の診断書が必要)

海外から新しく来日する方の場合は、申請日から遡って3ヶ月以内に受診した診断書でなければ認められません。国内に比べて有効期限が非常に短いため、書類を揃えてから入管へ提出するまでのスケジュールを逆算して、受診日を決める必要があります。

早すぎると期限切れとなり、再受診の手間と費用が発生してしまうため注意しましょう。事前のスケジュール管理が重要です。

健康診断の必須項目と任意項目

特定技能の健診では、検査すべき項目が一つひとつ細かく指定されています。一般的な健診では含まれない項目が漏れると再検査になるため、受診前に内容を把握しておきましょう。
中でも以下の2つは重要なので、詳しく解説します。

  • ● 必須となる検査内容(身体測定・胸部X線・血液検査など)
  • ● 任意で求められることがある検査(心電図・血糖・肺機能など)

必須となる検査内容(身体測定・胸部X線・血液検査など)

特定技能の健診では、以下の項目が最低限必要です。

  • ● 身長、体重、視力、聴力の測定
  • ● 胸部X線検査
  • ● 血圧測定
  • ● 尿検査
  • ● 血液検査

こうした項目を、専用の健康診断個人票に沿って、漏れなく受けるようにしましょう。一般的な健康診断の項目であれば、すべて検査できます。

任意で求められることがある検査(心電図・血糖・肺機能など)

特定技能の健康診断では、基本項目以外にも、従事する業務内容や受診者の年齢、過去の病歴に応じて追加の検査が求められる場合があります。 例えば、以下のような項目です。

  • ● 心電図検査
  • ● 肺機能検査
  • ● 血糖
  • ● 肺機能検査
  • ● 感染症の詳細検査

これらは必須ではありませんが、医師が就労可否を判断する上で必要と認めた場合に実施されます。場合によっては発生する可能性がある、と認識しておくと良いでしょう。

健診に必要な書類と提出のポイント

入管へ提出する診断書には専用のフォーマットが存在します。医師に正しく記入してもらい、自分でも記入すべき場所を間違えないためにも、以下を確認していきましょう。

  • ● 健康診断個人票の内容と記入方法
  • ● 受診者の申告書の役割と注意点

健康診断個人票の内容と記入方法

入管が指定する特定技能外国人の「健康診断個人票」というフォーマットを使用します。医師に記入してもらう項目が大半ですが、受診者の氏名や生年月日などの基本情報は正確に記入しなければなりません。

念のため、医療機関に予約する際は、あらかじめ指定用紙を印刷して持参し、対応可能か確認しておくとスムーズです。

参考:出入国在留管理庁 | 特定技能関係の申請・届出様式一覧

受診者の申告書の役割と注意点

個人票とは別に、本人が自筆で記入する受診者の申告書が必要です。「健康診断個人票」のデータ内2ページ目にあるものを、そのまま使いましょう。

過去の病歴や現在の健康状態、自覚症状について自分自身で正確に申告しました、と宣言する書類です。医師の診断結果と本人の申告内容に矛盾があると、審査で厳しく確認される可能性があるため、必ず記入してください。

健診を受けられる場所と選び方

健康診断はどこの病院でも受けられるわけではなく、必要な検査設備が整っており、かつ専用書類の作成に対応してくれる場所を選ぶ必要があります。ここからは、以下にわけて国内外での探し方を解説します。

  • ● 日本国内で受診する場合の流れ
  • ● 海外で受診する場合の注意点(翻訳や対応医療機関の選定)

日本国内で受診する場合の流れ

日本国内では、一般的な病院やクリニックで受診可能です。ただし、血液検査やX線検査の設備があり、かつ入管指定の書式への記入に慣れている医療機関を選ぶ方が良いでしょう。

医療機関の設備によってはできない検査もあるため、事前にホームページで確認するか、問い合わせておくと安心です。

海外で受診する場合の注意点(翻訳や対応医療機関の選定)

海外で受診する場合は、発行された診断書に日本語の翻訳を添える必要があります。また、検査項目が日本の基準と合致しているか細心の注意を払いましょう。万全を期すなら、国立の病院など大きな病院での受診を依頼する形がおすすめです。

その際、翻訳の手間を省くため、英語と日本語が併記された2カ国語対応の書式を使用するのも良いでしょう。

費用の目安と負担の仕組み

健診にかかる費用は誰が払うのか、相場はいくらなのかは、事前に知っておきたい項目の1つです。スムーズに進めるためにも、以下について詳しく見ていきましょう。

  • ● 健診費用の相場(5,000~10,000円程度)
  • ● 通訳付き健診の追加費用とその目安
  • ● 企業負担と労働者自己負担の違い

健診費用の相場(5,000~10,000円程度)

健康診断は保険適用外の自由診療となるため、費用は医療機関によって異なります。一般的な検査項目であれば、5,000円から10,000円程度が相場ですが、検査項目を増やす必要がある場合は15,000円程度になることもあります。

そのため、予約時に総額でいくらかかるのかをあらかじめ電話等で確認しておくと良いでしょう。

通訳付き健診の追加費用とその目安

日本語でのコミュニケーションが難しい場合、通訳者の同行が必要になる場合があります。その際、通訳料として1時間あたり5,000円~10,000円程度かかります。

なお、多言語対応可能な病院を選べば通訳費用は抑えられますが、対応病院が限られるため、基本的には通訳料はかかるものだと考えておきましょう。

企業負担と労働者自己負担の違い

費用の負担については、以下のようにわかれています。

  • ● 入社前:外国人側が負担
  • ● 入社後:受入企業側が負担

入社後に関しては受入企業側が負担する必要がありますが、入社前に関しては外国人の自己負担となります。

ただし、海外在住者の場合、健康診断の費用の負担に関しては、送り出し国によってルールが異なるため注意が必要です。特定技能外国人本人に負担してもらうのか、受入企業側で負担するのかは、事前に確認しておきましょう。

健康診断で異常が出た場合の対応

もし検査結果に異常があった場合、すぐに特定技能のビザを諦めるのではなく、別の方法を取ってください。医師の意見書や適切な治療、再検査を通じて就労可能であると証明できます。

何かしらの異常があると言われたら、以下を参考に進めましょう。

  • ● 胸部異常や結核が疑われる場合の再検査
  • ● 医師の意見書による就労可否判断
  • ● 定期健診でのフォローアップと記録保存

胸部異常や結核が疑われる場合の再検査

胸部X線検査で異常が見つかった場合、最も警戒されるのは結核などの感染症です。そのため、疑いが出た段階で直ちに喀痰検査を受ける必要があります。活動性結核ではないことを証明しなければなりません。

もし結核などの感染症だと判断された場合は治療が優先されるため、完治して周囲への感染の恐れがないと診断されるまでビザの許可は下りません。

特に近年は、海外での結核患者数が増加傾向にあります。もし外国人材が結核を発症していた場合もあるため、注意したい項目の1つです。

医師の意見書による就労可否判断

検査結果に多少の数値異常があっても、医師が就労に支障がないと判断すれば問題ありません。個人票の備考欄に現在の状態であれば業務に従事可能であるといった医師の意見を具体的に書いてもらいましょう。

ただし、「医師や病院等により作成されていることがわかるもの」でなければいけません。必ず医師に書いてもらうようにしてください。

定期健診でのフォローアップと記録保存

特定技能として働き始めた後も、1年に1回の定期健康診断が義務づけられています。ただし、深夜業勤務に該当する特定技能外国人に関しては、体への負担が大きいことから半年ごとに1回必要です。

もし健康診断で異常が見つかった場合は、毎年の健診で経過を観察し、適切にフォローアップをする必要があります。また、受入企業は健診結果を適切に保管し、入管からの求めがあった際にいつでも提出できるよう管理しておかなければなりません。

健診を円滑に受けるための実務フロー

特定技能の外国人であっても、基本的には日本人と同じようなフローになります。どのような流れで予約から健診を受け、結果を受け取るのか、以下にわけて詳しく見ていきましょう。

  • ● 事前準備と必要書類の確認
  • ● 健診当日の流れと注意点
  • ● 診断後から申請までのスケジュール管理

事前準備と必要書類の確認

健診を受けるために、まずは必要書類を揃えます。入管の公式サイトから最新の健康診断個人票(第1-3号)と受診者の申告書(第1-3号)をダウンロードし、印刷しておきましょう。当日に持参するので忘れない場所に保管しておいてください。

また、過去に大きな病気をしたことがある場合は、その診断書や紹介状を用意しておくと、健診当日の医師への説明がスムーズです。

参考:出入国在留管理庁 | 特定技能関係の申請・届出様式一覧

健診当日の流れと注意点

健診の検査項目で血液検査がある場合、前日の夜から食事制限をしなければいけません。病院からの指定に従って、食事と飲食を制限しましょう。

当日は保険証や身分証明書、指定の書類一式を忘れずに持参してください。視力検査のためにメガネやコンタクトレンズが必要な方は、忘れないように注意しましょう。

検査は1~2時間程度で終わりますが、結果の受け取りまでには数日から1週間程度かかります。3月や9月など就職前になると1ヶ月以上かかることもあるため、至急必要な場合は病院に確認しておきましょう。

診断後から申請までのスケジュール管理

健診結果を受け取ったら、すべての項目に記入漏れや医師の署名忘れがないかその場で確認します。特に海外在住者の場合は、3ヶ月という短い有効期限内に申請を完了させる必要があります。結果が出た直後に他の申請書類と合わせて入管に提出できるよう、同時進行で準備を進めましょう。

よくある質問(FAQ)

特定技能の外国人が健康診断を受ける際に迷いやすいポイントをQ&A形式でまとめました。今の状況に当てはまるものがないか、申請前にチェックしておきましょう。

留学生の健診結果は流用できるのか?
はい、流用可能です。ただし、学校での健診項目に血液検査や視力・聴力などといった必要な検査項目が不足している場合、その項目だけを追加で受診し、結果を合算して提出する必要があります。
海外での健診結果はどこまで有効か?
検査項目が日本の特定技能の基準を満たしており、かつ日本語の翻訳が添えられていれば有効です。ただし、発行から3ヶ月以内という期限を厳守してください。期限が切れた場合、再度健康診断を受ける形になります。
健診を受けないと申請はどうなるのか?
健康診断書の提出は特定技能の申請で必須要件であるため、提出しない場合は書類不備として受理されません。また、健康状態に疑義があるまま放置すると、在留資格が不許可になる原因となります。必ず健診を受けるようにしましょう。

まとめとチェックリスト

特定技能の外国人を企業が受け入れる際、健康診断は必須です。病院やクリニックであれば健康診断ができるため、必要項目の検査ができるかどうかを事前に確認した上で、受けるようにしましょう。

最後に、これまでの内容を振り返りながら、受診前に必ず確認すべき重要事項をリストにしました。漏れがないか最終確認をし、自信を持って申請に臨みましょう。

  • ● 受診前に確認すべきポイント
  • ● 提出書類と有効期限の再確認
  • ● 費用・手続き・スケジュール管理の総まとめ

受診前に確認すべきポイント

健康診断の受診前は、以下のポイントを確認しましょう。

  • ● 指定の書類フォーマットを用意したか
  • ● 予約した病院で特定技能の検査項目がすべて実施可能か
  • ● 費用の負担先(企業か本人か)を明確にしたか

提出書類と有効期限の再確認

健康診断の書類を提出する際は、以下のポイントを確認しましょう。

  • ● 国内在住者の場合:受診から1年以内か
  • ● 海外在住者の場合:受診から3ヶ月以内か
  • ● 医師の署名や医療機関の印鑑が漏れていないか
  • ● すべての項目に検査結果が記入されているか

費用・手続き・スケジュール管理の総まとめ

健康診断は、計画的に進めれば決して難しいものではありません。スムーズに進めるためにも、費用の準備や病院の選定、有効期限を意識したスケジュール管理を徹底しましょう。

万が一結果に不安がある場合は、早めに専門家や医師に相談し、適切な対策を講じることがビザ取得への最短ルートです。申請の際に焦らないよう、余裕を持って進めることをおすすめします。

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■この記事を書いた人■
森山敬代表

森山 敬(もりやま たかし)
行政書士法人Climb代表。創業時から国際業務であるビザ申請・帰化申請に特化。外国人のビザ申請件数は年間約1,000件、豊富な経験とノウハウに自信があります。入管業務についての知見をもとに、顧問として企業に対する外国人雇用のアドバイザリー業務も担当。

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