この記事の結論
- ・古物とは、一度使用された物品、使用されない物品で使用のために取引されたもの、又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいいます(古物営業法2条1項)。
- ・商品券、乗車券、郵便切手のほか、政令で定める航空券、入場券、収入印紙、テレホンカード等の証票も古物に含まれます(法2条1項、施行令1条)。
- ・船舶、航空機、鉄道車両などの大型機械類で政令で定めるものは、古物から除かれます(法2条1項、施行令2条)。
- ・警察庁の解釈運用基準では、一度でも一般消費者の手に渡った物品は、未使用でも古物に当たるとされています。
古物の定義(法2条1項)
古物営業法2条1項は、「古物」を次のように定めています。
この法律において「古物」とは、一度使用された物品(鑑賞的美術品及び商品券、乗車券、郵便切手その他政令で定めるこれらに類する証票その他の物を含み、大型機械類(船舶、航空機、工作機械その他これらに類する物をいう。)で政令で定めるものを除く。以下同じ。)若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。
| 区分 | 解釈運用基準の説明(第2の1) |
|---|---|
| 一度使用された物品 | 「使用」とは、その物の本来の用法に従って使用することとされています。例えば、衣類は着用、自動車は運行、美術品は鑑賞、商品券は交付等して商品の給付等を受けることです。 |
| 使用されない物品で使用のために取引されたもの | 自己が使用し、又は他人に使用させる目的で購入等されたものをいうとされています。小売店等から一度でも一般消費者の手に渡った物品は、未使用でも古物に当たるとされ、例として、消費者が贈答目的で購入した商品券や食器セットが挙げられています。 |
| これらの物品に幾分の手入れをしたもの | 物品の本来の性質、用途に変化を及ぼさない形で修理等を行うことをいうとされています。例として、絵画の表面の修補や、刀の研ぎ直しが挙げられています。 |
古物に含まれる金券類
法2条1項と施行令1条、解釈運用基準(第2の2)で挙げられているものは、次のとおりです。
| 区分 | 根拠 | 公式資料に挙げられている例 |
|---|---|---|
| 商品券 | 法2条1項 | 百貨店等の商品券、ビール共通券、図書カード、全国おこめ券等(解釈運用基準) |
| 乗車券 | 法2条1項 | 普通乗車券、特急券、指定席券、電車やバスの回数乗車券等(解釈運用基準) |
| 郵便切手 | 法2条1項 | ― |
| 航空券 | 施行令1条1号 | ― |
| 入場券 | 施行令1条2号 | 興行場、美術館、遊園地、動物園、博覧会の会場その他これらに類する施設・場所の入場券。類する施設として博物館、水族館、植物園等(解釈運用基準) |
| 収入印紙 | 施行令1条3号 | ― |
| 乗車券の交付を受けることができる証票 | 施行令1条4号イ | 鉄道会社が発行し、乗車券などと交換可能なチケット類(解釈運用基準) |
| 電話の料金の支払に使える証票 | 施行令1条4号ロ | テレホンカード等(解釈運用基準) |
| タクシーの運賃・料金の支払に使える証票 | 施行令1条4号ハ | タクシークーポン等(解釈運用基準) |
| 有料の道路の料金の支払に使える証票 | 施行令1条4号ニ | 自動車専用道路の回数券等(解釈運用基準) |
施行令1条4号の証票は、金額(度その他の単位により換算して表示していると認められる場合の単位数を含む)が記載され、又は電磁的方法により記録されているものとされています。
解釈運用基準では、施行令1条2号の「興行場」とは、映画、演劇、音楽、スポーツ、演芸又は観せ物を公衆に見せ、又は聞かせる場所をいうとされています。また、鉄道の駅や競馬場等の公営競技場は、同号の「これらに類するもの」に当たらないとされています。
古物から除かれる大型機械類(施行令2条)
| 号 | 施行令2条で定める大型機械類 | 解釈運用基準の説明(第2の3) |
|---|---|---|
| 1号 | 船舶(総トン数20トン未満の船舶及び端舟その他ろかいのみをもって運転し、又は主としてろかいをもって運転する舟を除く) | ― |
| 2号 | 航空機 | 固定翼の航空機のほか、ヘリコプター、グライダー等が含まれます。 |
| 3号 | 鉄道車両 | 鉄道の客車、貨車、機関車等をいい、ロープウェイ等の索道の車両は含まれません。 |
| 4号 | コンクリートによる埋め込み、溶接、アンカーボルトを用いた接合等により、容易に取り外すことができない状態で土地又は建造物に固定して用いられる機械で、重量が1トンを超えるもの | アンカーボルトで固定された1トンを超える機械でも、ナットが露出していて弛めれば容易に取り外せるものは、同号の機械に当たらないとされています。 |
| 5号 | 重量が5トンを超える機械(船舶を除く)で、自走することができるもの及びけん引されるための装置が設けられているもの以外のもの | 「自走することができるもの」には、油圧ショベル等のほか、自転車のように人力で移動できる構造を有するものも含まれるとされています。 |
5号は、自走できる機械やけん引装置のある機械を除外の対象から外しています。そのため、5トンを超える機械でも、自走できるものやけん引されるための装置があるものは、この号では古物から除かれません。
使用できない物品と部分品
解釈運用基準では、社会通念上、本来の使用目的での使用ができなくなった物品は古物に当たらないとされています。ただし、希少かつ鑑賞的価値を有し、歴史的な美術品と客観的に判断される場合等は、古物に当たり得るとされています。また、廃製品は、主観的に使用不可能又は不要であるだけでなく、客観的に使用不可能と判断されて初めて廃製品となるとされています(第2の4)。
部分品については、その部分品だけでは本来の使用目的で使用できない場合もあるものの、通常備えている機能を有していれば、部分品単体でも古物に当たるとされています。施行規則2条では、自動車、自動二輪車、原動機付自転車及び自転車類の区分に「部分品を含む」としています(第2の5)。
取り扱う物が古物に当たるかどうか判断に迷う場合は、営業所の所在地を管轄する警察署に確認してください。
よくある質問
- 未使用の新品も古物ですか?
- 解釈運用基準では、小売店等から一度でも一般消費者の手に渡った物品は、未使用でも「使用のために取引されたもの」として古物に当たるとされています。
- 図書カードやおこめ券は古物ですか?
- 解釈運用基準では、法2条1項の「商品券」に、図書カード、全国おこめ券、ビール共通券等が含まれるとされています。
- 航空券や収入印紙は?
- 施行令1条で、古物に含まれる証票として航空券(1号)と収入印紙(3号)が定められています。
- 壊れて使えない物は古物ですか?
- 解釈運用基準では、社会通念上、本来の使用目的での使用ができなくなった物品は古物に当たらないとされています。ただし、客観的に使用不可能と判断されることが必要とされています。
関連記事:古物商許可が必要な人・不要な人/車・バイク・ブランド品の区分
出典
- ・e-Gov法令検索「古物営業法」(2条1項)
- ・e-Gov法令検索「古物営業法施行令」(1条、2条)
- ・e-Gov法令検索「古物営業法施行規則」(2条)
- ・警察庁「古物営業法等の解釈運用基準について」(令和8年5月14日)第2
確認日:2026年10月10日。手続の細部は変わることがあります。最新の取扱いは申請先の警察署に確認してください。
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