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「特定技能外国人の在留申請をオンラインで進めたいと思っているが、出入国在留管理庁のシステムへのアカウント登録や必要な準備、実際の操作手順がわからない」
このような悩みの中、結局、窓口に出向いてしまっているという人事担当者や行政書士補助者の方も多いのではないでしょうか。
特定技能のオンライン申請は、24時間対応・窓口より手数料が安い・移動コストの削減といった多くのメリットがあります。一方で、事前の準備や操作上の注意点を把握していないと、途中でエラーが出て申請が完了できないというトラブルも起きやすい点には注意が必要です。
そこで本記事では、「特定技能のオンライン申請」について解説します。「オンラインでできる手続きの種類」や「アカウント登録」、「必要書類」に「操作手順」まで業務ベースで解説していますので、ぜひ参考にしてください。
特定技能でオンライン申請できる手続きの種類
特定技能に関わる主な在留申請手続きは、以下のように窓口申請とオンライン申請の両方に対応しています。
| 手続きの種類 | オンライン申請 | 窓口申請 |
|---|---|---|
| 在留資格変更許可申請(特定技能) | ○ | ○ |
| 在留資格更新許可申請(特定技能) | ○ | ○ |
| 在留資格認定証明書交付申請(特定技能) | ○ | ○ |
| 資格外活動許可申請 | ○ | ○ |
| 各種届出(住所変更等) | 不可 | ○ |
なお、オンライン申請は、窓口申請より400~500円程度安くなっています。システムの利用手数料は無料なので、費用を抑えるのであればオンライン申請を選ぶのも方法の1つです。
在留資格変更許可申請(特定技能)
在留資格変更許可申請は、他の在留資格から特定技能に変更する際に行う手続きです。例えば、「技術・人文知識・国際業務」や「留学」から特定技能への変更が該当します。
オンライン申請では、所属機関(雇用主)や登録支援機関の職員・行政書士が申請取次者として申請ができます。
なお、本人が日本に在留している状態で行う申請であるため、在留資格認定証明書交付申請とは申請のタイミングが異なる点には注意しましょう。
在留資格更新許可申請(特定技能)
在留資格更新許可申請は、特定技能の在留期間が満了する前に引き続き就労するために行う手続きです。在留期限の3ヶ月前から申請が可能であり、期限を過ぎてしまうと不法滞在になってしまいます。そのため、期限管理が非常に重要です。
オンライン申請では、申請状況をシステム上で確認できる点が大きな違いになります。窓口に出向く必要がないため、担当者の業務負担を大幅に軽減できるでしょう。
ただし、更新時に必要書類が変わる場合があるため、申請前に最新の提出書類一覧を出入国在留管理庁のサイトで確認するようにしてください。
在留資格認定証明書交付申請(特定技能)
在留資格認定証明書交付申請は、海外から特定技能外国人を呼び寄せる際に行う手続きです。日本にいる所属機関(雇用主)や登録支援機関・行政書士が、代理で申請できるため、本人が海外にいる状態でも申請を進められます。
もしオンライン申請で認定証明書が交付された場合、電子メールでの受領も可能であるため、海外にいる外国人本人への書類送付のコストと時間を削減できます。
ただし、申請内容や添付書類の不備があると審査に時間がかかるため、提出前の確認は怠らないようにしましょう。
オンライン申請できない手続き一覧
以下の手続きはオンライン申請システムでは対応しておらず、窓口または郵送での対応が必要です。
- ● 永住許可申請
- ● 在留カードの紛失や盗難、汚損などによる再交付申請
- ● 「短期滞在」など一部在留資格からの変更
- ● 難民認定申請
- ● 各種届出(住所変更・所属機関変更など)
また、オンライン申請はパソコンでの対応が前提です。スマートフォンやタブレットでの申請には対応していないため、注意しましょう。ただし、マイナポータルが必要になるため、スマートフォンが完全に不要になるわけではありません。申請の際は、パソコンとスマートフォンをセットで準備しておくとスムーズです。
オンライン申請の事前準備・必要なもの
特定技能のオンライン申請では、以下のものが必要になります。事前に準備しておきましょう。
- ● アカウント登録(初回のみ)
- ● 電子証明書・マイナンバーカードの準備
- ● 事前に用意する書類一覧
アカウント登録(初回のみ)
特定技能のオンライン申請をするには、出入国在留管理庁「在留申請オンラインシステム」への利用者登録が必要です。以下の流れで登録を進めてみてください。
- 1. 出入国在留管理庁オンラインシステムのサイトにアクセスする
- 2. 新規登録ページで氏名・メールアドレスなどの基本情報を入力する
- 3. 認証メールを受信してリンクをクリックしアカウントを有効化する
- 4. マイナンバーカードを使用して本人確認を実施し登録を完了する
なお所属機関(雇用主)・登録支援機関・行政書士が申請取次者として申請を行うには、利用者登録に加えて「利用申出」が必要です。
利用申出はオンラインでも可能ですが、利用申出が承認されるまでに数日~数週間かかる場合があるため、余裕を持って手続きを進めるようにしましょう。
電子証明書・マイナンバーカードの準備
外国人本人がオンライン申請を行う場合は、マイナンバーカードとICカードリーダーが必要です。マイナンバーカードに搭載された電子証明書を使って、本人確認をするためです。準備が難しい場合は、NFCの搭載されたスマートフォンとマイナポータルアプリをインストールする方法もあります。
一方、所属機関の職員や行政書士などが申請取次者として申請を行う場合は、事前に出入国在留管理庁に利用者情報登録をし、利用承認を受けなければいけません。無事に承認されれば、オンライン申請システムの利用者IDを取得できます。
なお、申請担当の本人確認のためにマイナンバーカードとICカードリーダー、法人番号などの企業情報が必要になるため、事前に準備しておくようにしましょう。
事前に用意する書類一覧
申請の種類によって必要書類は異なりますが、特定技能のオンライン申請で共通して用意が必要な書類の例は以下の通りです。
- ● 在留申請書(システム上で入力・作成)
- ● パスポートのコピー
- ● 在留カードのコピー(両面)
- ● 証明写真(jpeg形式・規定サイズ)
- ● 特定技能雇用契約書のコピー
- ● 支援計画書(登録支援機関に委託している場合は委託契約書)
- ● 給与所得の源泉徴収票等の課税証明書
- ● 分野別の追加書類(分野所管省庁が定める書類)
書類は、すべてPDF形式・10MB以下に変換してアップロードする必要があります。なお、提出書類に変更が生じる可能性もあるため、提出書類の最新一覧を出入国在留管理庁の公式サイトで確認するようにしましょう。
特定技能オンライン申請の手順(ステップ別)
申請者(外国人本人)と申請取次者(雇用主・行政書士)では事前準備の内容が異なりますが、システム上の申請操作の基本的な流れは共通しています。
オンライン申請をする際は、以下の手順で進めてみましょう。
- 1. 出入国在留管理庁オンラインシステムにログインする
- 2. 申請種別を選択する
- 3. 必要書類をアップロードする
- 4. 申請内容を確認・送信する
- 5. 手数料の支払い
- 6. 審査結果の確認・在留カードの受け取り
ステップ1:出入国在留管理庁オンラインシステムにログイン
特定技能をオンライン申請するにあたって、まず出入国在留管理庁オンラインシステムにアクセスし、登録済みの利用者IDとパスワードでログインします。
システムは原則24時間365日利用可能ですが、定期メンテナンス時は利用できないため、申請予定日の前にメンテナンス情報を確認しておくようにしましょう。期限ギリギリだと最悪の場合、申請が間に合わないリスクがあるためです。
なお、システムはパソコンでの利用が前提です。ログイン時にID・パスワードが正しいかを確認し、大文字・小文字の区別にも注意してください。
ステップ2:申請種別を選択する
システムにログイン後、申請メニューから手続きの種別を選択します。「在留資格変更許可申請」や「在留資格更新許可申請」、「在留資格認定証明書交付申請」などの中から、今回行う手続きを選びましょう。
次に、申請する外国人の情報(氏名・在留カード番号・国籍など)を入力します。申請取次者として申請する場合は、申請する外国人本人の情報を正確に入力してください。
入力内容に誤りがあると審査に影響するため、パスポートや在留カードと照合しながら慎重に入力しましょう。
ステップ3:必要書類をアップロードする
申請種別と申請者情報の入力が完了したら、次に必要書類をシステムにアップロードします。書類のアップロードに関する主な制限は、以下の通りです。
- ● ファイル形式:PDF
- ● ファイルサイズ:顔写真を含め提出書類の合計が25MB以下
- ● ファイル数:最大20個まで
- ● 証明写真:JPEG形式・縦4cm×横3cm相当・背景白
- ● スキャン解像度:200dpi相当以上が目安
容量が大きい場合は、Adobe AcrobatやSmallpdf等の圧縮ツールを使って調整してからアップロードしてください。書類のファイル名は日本語でも英数字でも問題ありませんが、何の書類かわかる名称にしておくと管理がしやすくなります。
ステップ4:申請内容を確認・送信する
すべての書類をアップロードしたら、入力内容と添付書類の一覧を最終確認します。記載内容の誤りや書類の添付漏れがないかをチェックし、問題がなければ「申請する」ボタンを押して送信しましょう。
送信後は、申請受付仮番号が記載されたメールが届き、翌日に申請受付番号が記載されたメールが届きます。申請受付番号はその後の審査状況の確認や問い合わせに必要となるため、大切に保管してください。
もし1日以上経過してもメールが届かない場合は、在留申請オンラインヘルプデスクに問い合わせると対応してくれます。
参考:出入国在留管理庁 | オンライン申請手続に関するQ&A
ステップ5:手数料の支払い
特定技能のオンライン申請の手数料は、収入印紙で納付する形式です。現金やキャッシュレスでの支払いはできないため、注意しましょう。
支払い方法は簡単で、オンライン申請が完了した後に入管での審査を経て許可の判断がされると、登録したメールアドレスに手数料支払いの案内が届きます。その案内に従って納付書を印刷し、必要な金額の収入印紙を貼り付けて、在留カードなどと一緒に郵送または出入国在留管理庁の窓口に提出しましょう。
なお、郵送の場合は郵送料分の切手を貼り付けた簡易書留の返信用封筒かレターパックを同封しておくと、手続き後に新しい在留カードがそのまま郵送されてきます。
ステップ6:審査結果の確認・在留カードの受け取り
審査が完了すると、システム上または電子メールで審査結果が通知されます。許可の場合は新しい在留カードが郵送されてくるため、以下の書類をあらかじめ指定の住所に送付するようにしておいてください。
- ● 現在持っている在留カード(返納)
- ● 手数料納付書(指示に従って準備)
- ● 返信用封筒(簡易書留・レターパック等)
不許可の場合は、システムまたはメールで通知が届きます。不許可の理由は通知には記載されないことが多いため、詳細を確認したい場合は、申請を受け付けた地方出入国在留管理局に問い合わせてください。
オンライン申請でよくあるエラー・トラブルと対処法
特定技能のオンライン申請には、エラーやトラブルがつきものです。ここからは、以下の代表的なエラー・トラブルへの対処法を紹介します。
- ● ファイル形式・容量エラー
- ● 電子証明書の認証エラー
- ● 申請が受け付けられない場合
ファイル形式・容量エラー
ファイル形式・容量エラーは、特定技能のオンライン申請でよく発生するトラブルになります。
エラーの主な原因と対処法は以下の通りです。
| エラーの原因 | 対処法 |
|---|---|
| ファイルサイズが25MBより大きい | PDF圧縮ツールで容量を削減してから再アップロード |
| 対応していないファイル形式である(WordやExcelなど) | PDFまたはJPEGに変換してからアップロード |
| 証明写真のサイズ・形式が規定外 | JPEG形式・規定サイズに変換して再アップロード |
| ファイル名に特殊文字が含まれている | 特殊文字以外の日本語または英数字のみのファイル名に変更 |
この他、審査中に追加書類を求められたり、補正の連絡が来たりした場合は、指定された期限内にシステム上から追加書類をアップロードして対応してください。
期限を過ぎると申請が不受理になる可能性があるため、申請が承認されるまではメールの確認を定期的にしておくと安心です。
電子証明書の認証エラー
電子証明書の認証エラーは、マイナンバーカードを使った本人確認の際に発生しやすいトラブルになります。
主な原因と対処法は、以下の通りです。
| エラーの種類 | 対処法 |
|---|---|
| ICカードリーダーが正しく接続されていない | 接続を確認してドライバを再インストールする |
| マイナンバーカードの暗証番号が間違っている | 暗証番号を確認する ※ロックされた場合は市区町村窓口で解除 |
| 電子証明書の有効期限が切れている | マイナンバーカードの更新手続きをする |
| ブラウザの設定が原因 | Microsoft Edge(Chromium版)、GoogleChrome(ver70以降)、Safari(ver11以降)かを確認する |
なお、一括提出用のファイルテンプレートのバージョンは、Microsoft 365を前提としているため、他のバージョンでの動作を保証していない点には注意が必要です。
申請が受け付けられない場合
オンライン申請が受け付けられない場合、主な原因として以下が考えられます。
- ● 利用申出が未承認の状態で申請しようとしている
- ● 申請する外国人の在留カード番号や氏名の入力に誤りがある
- ● 必須書類が添付されていない
- ● 海外のIPアドレスからアクセスしている(海外からのアクセスはシステム上制限されています)
- ● システムのメンテナンス中にアクセスしている
もし入力内容の誤りに気づいた場合は、申請を受け付けた地方出入国在留管理局に連絡して対応を確認してください。申請送信後は自分でシステム上から修正できないため、送信前の最終確認を徹底するようにしましょう。
特定技能のオンライン申請に関するよくある質問(FAQ)
- 所属機関(雇用主)がオンライン申請するために必要な条件は何ですか?
- 所属機関がオンライン申請を行うには、「申請取次者の承認を受けている」「受入れ開始・終了の届出をしている」「財政的に安定して継続的に運営できている」など、複数の条件を満たす必要があります。さらに、利用申出の承認も必要になります。
- オンライン申請と窓口申請では審査期間に違いはありますか?
- 審査期間は申請の種類や時期、申請内容の複雑さによって異なります。そのため、オンライン申請だからといって、必ずしも審査が早くなるわけではありません。在留期限が迫っている場合は、余裕を持って申請することをおすすめします。
- 申請後に書類の不備を指摘された場合はどう対応すればいいですか?
- 申請に関して補正の連絡が届いた場合は、指定された期限内にシステム上から追加書類をアップロードして対応します。期限を過ぎると申請が取り下げられる可能性があるため、システムとメールの確認を定期的にするよう心がけてください。
- マイナンバーカードを持っていない外国人本人はオンライン申請できますか?
- 外国人本人がオンライン申請をする場合に限り、マイナンバーカードが必要です。マイナンバーカードを持っていない場合は、所属機関や行政書士が申請取次者として代わりに申請をする形になります。
まとめ|特定技能のオンライン申請で不安なことは行政書士へ相談を
特定技能のオンライン申請は、24時間の対応が可能で、手数料の削減や窓口移動がいらないなど、大きなメリットがあります。一方で、申請システムへのアカウント登録や利用申出、書類の形式など、準備する部分が多いのも事実です。
特定技能のオンライン申請は、今後、永住権の申請まで広がる可能性が示唆されているため、主流な手続きの1つになると予想されます。所属機関(雇用主)や行政書士が、申請取次者として申請を代行もできるため、申請に不安がある場合は特定技能の申請に精通した行政書士への相談も検討してみましょう。