このコラムでは、帰化申請の際の日本語テストの内容やレベル、どのように対策すべきか?という疑問について、帰化申請のプロである行政書士がわかりやすくお答えします。
1.なぜ帰化申請に日本語テストが必要?全員受けるの?
帰化申請が認められるためには、帰化申請をする外国人に一定程度の日本語能力があることが条件となります。
帰化を許可されるということは日本国籍を得て日本人になるということなので、これから日本人として生活をしていく上で困らないといえるだけの日本語能力が条件として求められるのは当然かと思います。また、帰化申請をする時点での日本への定着性も大事な条件となりますが、その定着性をはかるという意味でも、どの程度の日本語能力を有しているのかを確認されるのは当然とも言えるでしょう。
このような帰化申請時の条件の一つとされる日本語能力は、これまでは法務局での事前相談や申請時の担当官とのやりとりの中である程度判断され、「明らかに日本語がぎこちない」と判断された場合には日本語のテストが課されてきました。
しかし、2019年頃からは日本語試験が課されるケースが多くなってきており、漢字を用いる中華圏出身者や、日本語能力試験N2以上に合格している外国人に対しても日本語テストを実施し、日本語能力が不十分だという理由で帰化が不許可になる場合があります。
ただ、依然として日本の4年制大学を卒業している外国人に対しては、日本語テストは必須条件にはならず、免除されることがほとんどです。
2. 日本語テストのレベル・テスト方式や内容は?面接では何を聞かれる?
① 必要な日本語レベルは?
日本語テストが実施される場合は、小学校3年生程度の日本語能力を有しているかどうかを見られると言われています。
日本語能力試験の水準でいうとN4~N3程度、日本漢字能力検定でいうと7級~8級に合格しているレベルであれば概ね心配はないと言えます。
テストの方式・内容は、これら水準の日本語の「会話能力」(話す、聞く)・「読解能力」(読む)・「筆記能力」(書く)を測るものとなります。
② 日本語テストはいつ受ける?
帰化申請が受理されてから2~3ヶ月後には法務局において面談(面接)が行われます。この際の面接官との会話では、日本語の力を見られるだけでなく、帰化申請書類の内容に関する質問や、帰化をしたい(日本人になりたい)理由について聞かれることが多いです。
また、帰化申請をする外国人の婚約者や配偶者が日本国内にいる場合には、その婚約者や配偶者も面談をする場合があります。
③ 漢字を覚える必要はある?
日本語のテストについては、小学校3年生程度までに学習されている漢字も練習しておきましょう。
面談(面接)においては、想定される質問に対して準備をして機械的に日本語で答えるということをしてもあまり意味はありません。帰化申請時に法務局に提出した書類をちゃんと把握して、質問された内容に対して本当のことを日本語で話すことが最も大切な条件です。
なお、帰化申請の審査の過程では、家庭訪問や住所近隣への聞き込み、職場への連絡等の調査が行われることもあります。
最後に
帰化申請についての心配事や相談がある方は、お気軽に行政書士法人Climbにお問い合わせください。帰化申請のプロがわかりやすくお応えします。
「帰化したいけど、自分は申請できるのかな?」「どういう書類をそろえればいいのかな?」と迷う場合は、ぜひ一度、行政書士法人Climbにご相談ください。