帰化の動機書とは何のための書類か
帰化申請をする際には、「帰化の動機書」を作成する必要があります。
帰化の動機書は、自分の経歴や来日の経緯、来日後の活動内容、日本という国に対する思い、今後の目標などを織り交ぜて作成した「なぜ日本国籍を取得したいのか」、「なぜ日本人になりたいのか」を説明する書類です。
帰化の動機書の内容・書き方とは?
それでは、この「動機書」の書き方を解説していきましょう。
大まかに、次の内容を盛り込んでいくのがポイントです。
ポイント1. 来日の時期・目的などの経緯
帰化の動機書の書く内容として、まずは自分の出生地・生年月日等の生い立ちを書きます。
また、出生後、来日をした理由、来日の目的を書きます。
例:私は〇〇年〇〇月〇〇日に北京で生まれた中国人です。中国の〇〇大学で〇〇を学び、卒業した後、かねてから文化的に興味があった日本に〇〇年〇〇月に語学留学のため来日しました。
ポイント2. 来日してからの日本での生活や仕事、家庭状況について
次のポイントは、来日後の日本での生活や仕事の内容、家庭がある場合には家庭のことについて記載することです。
例:私は来日後、〇〇日本語学校で日本語を学んだ後、日本社会で働きたいと強く思ったため、〇〇年〇〇月に〇〇株式会社に就職しました。同社ではITエンジニアとして日々仕事に励んでおります。また、〇〇年〇〇月には妻の〇〇と結婚し、東京都〇〇区に住居を構え2人で暮らしております。
ポイント3. 善良な市民であることの説明
書き方の次のポイントは、自らが善良な市民であることをアピールします。内容としては、前科や交通違反がないこと、税金・年金の納付義務を履行していること、他日本の法規に違反する行為をしていないこと等になります。
例:私には前科は一切なく、交通違反の事実もありません。また、税金や年金も滞りなく納付しており、未納は一切ございません。
他の日本の法規に違反する行為もなく私は善良に日本で生活しており、今後も同様に生活していきます。
※もしも軽微な交通違反等の事実がある場合には、そのの文章を書くと良いでしょう。
ポイント4. これまで/今後 の予定している社会貢献
これまでの日本の生活の中でやってきた社会貢献がある場合には、その内容を書くこともポイントの一つです。
また、今後したいと考えている社会貢献の内容を書きます。
例:私は、日本での就職後の〇〇年〇〇月に発生したひったくり犯の現行犯逮捕に協力したことで、〇〇警察署長から感謝状をいただいたこともあります。
今後も、日本の社会の一員として勤勉に働き、仕事を通して日本社会のために一層貢献できるように努力していきます。
ポイント5. 帰化申請をすることに対する素直な心情
なぜ日本人になりたいのか、なぜ日本人として日本で生活をしていきたいのかを端的に書きます。
例:日本で日本語を学び、社会人として働いてきた中で、私はたくさんの日本人に親切にしていただき、今、家族とともにとても幸せな生活ができています。私の生活基盤は日本にあり、本国に帰る意思はございません。今後も、家族と共に日本で生活をできたらと思い、この度の帰化許可申請をさせていただきました。
帰化の動機書を書く際の注意点
- ● 必ず自筆で書く
- 帰化の動機書は、原則として申請人が手書きで書くこととされています。
身体的な理由で手書きをすることが困難な場合には、法務局に相談することをおすすめします。 - ● 15歳未満の人は提出する必要なし
- 帰化申請人が15歳未満である場合には、家族とともに申請をすることになりますが、15歳未満の申請人は帰化の動機書を作成する必要はありません。
- ● 特別永住者は動機書の提出は免除
- 特別永住者の方は、帰化の動機書の提出を免除されています。
帰化申請に関してのご質問や、帰化申請をするにあたってご心配な点はぜひ行政書士法人Climbにご相談ください。