この記事を読まれている多くの方は、帰化申請のために多くの書類を準備し、法務局に申請をした後、審査期間を経て許可を得た方だと思います(帰化許可申請には公式に標準処理期間の定めはなく、実務の目安は申請から結果まで6か月〜1年程度です(個別の事情で変わります))。
帰化申請が許可された方の中には、許可後の手続きについて気にされている方もいるかと思います。
帰化の許可後には、必ずしなければならない手続きと、しておかないと今後の生活に不都合が生じる任意の手続きがあります。
本稿では特に、帰化後に必ずしなければならない手続きと在留カードとパスポートの手続きについてご説明します。
【関連記事】帰化申請の流れ(申請から許可まで)
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1.帰化許可までの流れ
- ① 官報に氏名と住所が掲載される。
- ② 法務局より帰化許可申請が許可された旨の連絡がある(①の約2週間後)。
- ③ 法務局にて「帰化者の身分証明書」を受け取る。
- ④ 帰化届を市区町村役場に提出する。
※帰化届は、帰化許可申請時に記載した本籍地、または届出をする方の所在地の市区町村の窓口に提出します(出典:e-Gov法令検索「戸籍法」第25条第1項、2026年10月21日確認)。
このとき、③において法務局で交付された「帰化者の証明書」を一緒に提出します。
この手続きをすることで、戸籍が編成されることになります。
この手続きは官報に掲載された日から1か月以内にする必要があります。
※帰化許可後、国籍に応じて国籍離脱の手続きをする必要もあります。
帰化の条件と手続の全体像は、帰化とは?7つの条件・必要書類・申請の流れをご覧ください。
2.帰化許可後、在留カードはどうする?
▼ 帰化後に在留カードは返納する必要がある
帰化申請が許可された帰化後には、在留カードまたは特別永住者証明書を返納しなければなりません。
- 【帰化後の在留カードの返納先】
- 地方出入国在留管理官署(窓口への持参、または郵送)
- 【特別永住者証明書の返納先】
- 地方出入国在留管理官署(窓口への持参、または郵送)
- 【返納期限】
- 帰化の告示により中長期在留者(特別永住者の方は特別永住者)でなくなった日から14日以内
▼ 帰化後に在留カードを返納期限までに返納しないとどうなる?
帰化の告示により中長期在留者(特別永住者の方は特別永住者)でなくなった日から14日以内に在留カードまたは特別永住者証明書の返納をしない場合には、罰金刑が科せられることもあります。 帰化許可後は、それぞれの手続きの期限に注意して
- ・帰化届の提出(官報掲載日から1月以内)
- ・在留カードまたは特別永住者証明書の返納(帰化の告示の日から14日以内)
をする必要があります。
※在留カードの返納期限(14日以内)と、返納しなかった場合の罰則(20万円以下の罰金):出入国管理及び難民認定法第19条の15、第71条の5。特別永住者証明書の返納期限:入管特例法第16条第1項・第15条第1号。出典:e-Gov法令検索(2026年10月15日確認)。在留カード・特別永住者証明書の返納先(地方出入国在留管理官署への持参、または郵送):出入国在留管理庁「在留カード等の返納」(2026年10月17日確認)
3.帰化後、パスポートはどうする?
市区町村役場に帰化届を提出すると、日本の戸籍が編成されます。
その後、日本の戸籍謄本を取得できるようになります。
日本の戸籍謄本を取得できたら、日本のパスポートを申請しましょう。
各地域のパスポート申請先は⇒こちらです。
4.帰化後に必要なその他の手続き
4-1 帰化届に必要なもの
帰化届の提出には、一般的に次のものが必要になります。
- ・帰化届出書(日本人の配偶者の場合には、配偶者の署名捺印も必要)
- ・届出人の印鑑(日本人の配偶者の場合には、配偶者の印鑑も必要)
- ・法務局で交付される「帰化者の身分証明書」
帰化の届出は、告示の日から1か月以内にしなければなりません。正当な理由がなく期間内に届出をしなかった場合は、5万円以下の過料の対象になります(戸籍法第102条の2、第137条。出典:e-Gov法令検索「戸籍法」、2026年10月21日確認)。
4-2 本国の国籍喪失の届出
帰化許可後の本国の国籍喪失の手続きは、国によって異なります。詳細は、国ごとの大使館又は領事館に確認してください。
- 【韓国の場合】
- 韓国籍の方が日本に帰化した場合には、在日韓国大使館又は総領事館に国籍喪失届を提出することになります。
4-3 運転免許証の本籍地・氏名の変更
最寄りの警察署又は運転免許センターで手続きをしましょう。
在留カードや特別永住者証明書は、上記「2.」のとおり返納します。運転免許証をお持ちの場合は運転免許証が身分証明になるので、早めの手続きをおすすめします。
4-4 各種名義変更手続き
次のような契約・登録は、帰化後に名義変更の手続きが必要になることがあります。
- 【帰化後の名義変更チェックリスト】
- ・賃貸借契約の名義
- ・水道光熱費の契約名義
- ・携帯電話の契約名義
- ・銀行口座の名義
- ・クレジットカードの名義
- ・会社の謄本上の記載
- ・不動産登記の名義
ご自身の契約関係等を見直し、必要に応じてこれらの手続きをすることをおすすめします。
よくある質問
Q.在留カードはいつまでに返納すればよいですか?
A.帰化により日本国籍を取得した日(中長期在留者でなくなった日)から14日以内に、地方出入国在留管理官署への持参または郵送で返納します(本文参照。出典:e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第19条の15、確認日:2026年10月23日)。
Q.帰化申請中にパスポートの有効期限が切れそうなときは?
A.審査中の対応は状況により異なるため、担当の法務局に確認しながら進めるのが基本です。詳しくは「帰化申請中のパスポートの期限切れ」の記事で解説しています。
Q.日本のパスポートはいつから申請できますか?
A.帰化届の提出後、新しい戸籍が作られてからです。戸籍謄本をそろえて都道府県のパスポート窓口で申請します(本文「帰化後、パスポートはどうする?」参照)。
帰化の要件・必要書類・申請の流れは、『帰化申請をする際におさえておくべき基礎知識』で詳しく解説しています。
帰化申請に関してのご質問や、帰化申請をするにあたってご心配な点はぜひ行政書士法人Climbにご相談ください