【関連記事】2025年10月16日施行|経営・管理ビザの新要件まとめ【資本金3,000万円・雇用義務など】
⚠️ 「投資経営ビザ」は現在の「経営・管理ビザ」です
「投資・経営」は2015年4月1日に「経営・管理」へ名称変更されました。さらに2025年10月16日に許可基準が大きく改正され、不許可になる理由も従来とは変わっています。
このページは改正後の内容に更新していますが、2025年10月15日以前の情報を扱う他サイトの記事とは要件が異なりますのでご注意ください。
👉 改正内容の詳細は「2025年10月16日施行|経営・管理ビザの新要件まとめ【資本金3,000万円・雇用義務など】」、制度全体は「経営・管理(経営管理)」で解説しています。
経営・管理ビザ(旧:投資経営ビザ)が不許可になる理由と事例
今回は、投資経営ビザが不許可になる理由と事例というテーマでコラムを書いていきたいと思います。※現在は経営管理というビザに名称変更されています。
さて、このビザの役割ですが、簡単に言うと会社の経営を行うためのビザです。
ですので、不許可になる理由もそれに関わる理由が多いです。
というのも、過去にこのビザは、ただ日本に居るために申請をされるという事案が多く、本来の目的以外の申請が少なくありませんでした。
そういった経緯がありますので、現在このビザは厳しく審査されます。上記のような本来の目的から外れた申請は認められないと思った方がいいです。
大きく分けて不許可になってしまう理由は2つあります。
- 1.ビザの要件を満たしていない
- 2.立証や説明が不十分
具体的な事例を見ていきましょう。
▼ 事業所の確保
良くあるケースですと、事務所として借りた物件の使用目的が住居用となっているケースです。
賃貸物件の契約書も入管に提出する資料ですので、注意が必要です。
基本的に自宅兼事務所という扱いでは、経営管理ビザが認められる可能性は少ないので注意してください。
また、事務所の契約者名は法人であることが望ましい為、最初個人名で借りてた場合、その後法人名にすると良いでしょう。
電話、FAX、PC、プリンター等通常事務所で備えられている事務用品をそろえることも重要です。
マンスリーの物件契約だと、継続性が見られないと判断される場合があるので、避けたほうが良いでしょう。
▼ 一定以上の事業規模
前提の事業規模としては、次の2つを両方とも満たす必要があります。
- ・事業の用に供される財産の総額(資本金の額及び出資の総額を含む)が3,000万円以上(2025年10月16日改正。改正前は500万円)
- ・日本に居住する『日本人、特別永住者、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者』の方を1名以上、常勤で雇用している
2025年10月16日の改正前は「資本金500万円 または 常勤職員2名」のいずれかを満たせばよい選択制でしたが、現在は両方が必須です。「資本金が用意できないから人を雇う」という従来の考え方は通用しなくなりました。
この3,000万円は必ずしも本人が出資する必要はなく、第三者に投資していただいても構いません。ただし、常勤職員の雇用は免除されません。
なお、人を雇用すると人件費がかかり、安くとも年間で数百万円規模の負担になります。
その金額をどう工面していくかを、事業計画のなかで具体的に説明する必要があります。
従って、現在は「まとまった投資」と「雇用」の両方を前提とした資金計画が不可欠です。
また、投資した資金をどうやって作ったのかという過程も入管に説明する必要があります。
自分で働いて貯めた資金なら口座などの提出で説明が済みますが、人から借りて資本金に充てる場合、その人との関係性が分かる資料や、金銭消費貸借契約書、送金記録等様々な物を求められます。
なお、常勤職員1名を雇用していても、業務内容によってはさらに人員が必要になるケースがあります。
例えば料理店を開きたい場合、自分自身は『経営・管理』のビザですので、キッチンでの調理やホールでの飲食物の提供を行う事は出来ませんので、そのための従業員を雇っておく必要があります。
▼ 事業の継続性、安定性
事業計画書を作成し入管に提出します。
具体的かつ実現性のあるプランが無ければ事業計画書を作成することはできません。
何故その事業を行うのか、その事業に関連した経験があるのか、学歴はどうか等厳しく審査されます。
また、販売ルートや仕入れ先、価格、コスト、年間の売上高など非常に細かく決める必要があります。
ご自身でしっかりとしたプランが無ければ困難でしょう。
▼ 経歴要件・日本語能力要件(2025年10月16日新設)
2025年10月16日の改正で、従来は不要だった2つの要件が新たに加わりました。事業計画や資金面に問題がなくても、この2つを満たしていないと不許可になります。見落としやすいポイントですので、必ず確認してください。
① 経歴要件(申請人本人が満たす必要があります)
次のいずれかを満たす必要があります。
- ● 経営管理に関する分野、または申請する事業の業務に必要な技術・知識に係る分野で、博士・修士・専門職学位を取得している(外国で授与された同等の学位を含みます)
- ● 事業の経営または管理について3年以上の経験がある
「3年以上の経験」には、在留資格「特定活動(起業準備活動)」で日本に在留していた期間も算入できます。
⚠️ 注意点
この要件は申請人本人が満たす必要があり、従業員や共同経営者では代替できません。「日本で会社を作りたいが、経営経験も関連分野の学位もない」という方は、この段階で要件を満たさないことになります。学歴・職歴の証明資料(卒業証明書、学位記、在職証明書など)は早めに準備してください。
② 日本語能力要件
申請人本人、または常勤職員のいずれか1名が、「日本語教育の参照枠」のB2相当以上の日本語能力を有している必要があります。証明方法は次のいずれかです。
- ● 日本語能力試験(JLPT)N2以上の合格
- ● BJTビジネス日本語能力テスト400点以上
- ● 中長期在留者として20年以上日本に在留していること
- ● 日本の大学等(高等教育機関)を卒業していること
- ● 日本の義務教育を修了し、かつ高等学校を卒業していること
⚠️ ここが重要です
この要件は、申請人本人が満たしていなくても構いません。要件を満たす常勤職員が1名いれば充足します。日本語が不安な方でも、日本語能力を証明できる方を常勤で雇用することで対応が可能です。
ただしその場合、雇用契約書や賃金台帳など、常勤であることを示す資料と、その方の日本語能力を証明する資料の両方が必要になります。
③ すでに「経営・管理」ビザをお持ちの方へ(経過措置)
改正の施行前から「経営・管理」の在留資格で日本に在留している方については、2028年(令和10年)10月16日までの間に行う更新申請であれば、新しい基準に適合していなくても、事業の状況などを総合的に考慮して判断されます。
ただし、この期限を過ぎると新基準への適合が必要になります。「3,000万円」「常勤職員1名」「経歴」「日本語能力」のうち不足しているものがあれば、猶予期間のうちに準備を進めることを強くおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ちなみに経営管理のビザを取得しないと、会社から給料をもらう事は出来ませんので、半年くらいは働かなくても生活できるくらいの資金を準備してください。
資本金は、会社が設立された時点で会社のお金ですので、個人の生活費などに充ててはいけません。
また、許可が出ないと今まで不動産を借りたり、会社作ったり、備品買ったりといった資金が無駄になってしまうので、リスクの伴うビザであるという認識を持ってください。
なお、2025年10月16日の改正により、財産の総額3,000万円以上・常勤職員1名以上・経歴・日本語能力と、求められる水準は大きく引き上げられました。すでに在留中の方には2028年10月16日までの経過措置がありますが、新規に取得を目指す方は改正後の基準がそのまま適用されます。
準備段階でのご相談が、不許可を避ける一番の近道です。
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