概要
法務省は2015年(平成27年)10月1日、当時の法務省入国管理局内に出入国管理インテリジェンス・センターを開設しました。
これを出入国管理に関する情報収集・分析の中核組織とすることにより、インテリジェンス機能の強化を目指すものです。
なお、入国管理局は2019年4月1日に出入国在留管理庁へ改組されており、現在は同庁のもとで、インテリジェンス・センターを中心とした情報分析が進められています。
▼ インテリジェンス・センターの主な業務内容
- 1. 情報収集
- テロリスト、不法滞在者、偽装滞在者など出入国管理上リスクの高い者(ハイリスク者)などに関する国内外関係機関からの情報収集を実施するとともに、国内外関係機関との情報共有の枠組みを構築し、情報収集を推進します。
- 2. 情報分析
- 保有情報を総合的に分析することにより、ハイリスク者などの特定、類型化を実施し、地方出入国在留管理官署に情報提供する。
- 3. 鑑識
- 偽変造旅券などの文書、指紋および顔画像にかかわる鑑識の実施に関する企画立案を行う。
▼ 開設当時に掲げられた役割(2015年)
開設当時は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催(2021年に延期して開催)に向けて、水際対策の強化や観光立国の推進、日本国内の安心の確保などが課題とされており、インテリジェンス・センターは情報収集・情報分析の面からこれらの課題に貢献する役割を担うとされていました。
- 課題1 水際対策の強化
- 対策:テロリスト、不法滞在者、偽装滞在者などの出入国管理上リスクの高い者(ハイリスク者)の入国の未然防止。
- 課題2 観光立国の推進
- 対策:2000万人以上の訪日外国人旅行者の円滑・迅速な審査の実施。
- 課題3 日本国内の安心の確保
- 対策:不法滞在者・偽装滞在者に厳格な対応。
▼ 開設当時に掲げられた2020年までの目標
開設当時、2020年までの目標として次の2点が掲げられていました。
- 1. 入国・在留する外国人の増加に対し、情報を活用することにより合理的かつ的確な出入国管理を実施。
- 2. 「2000万人以上の訪日外国人旅行者を歓迎する安全・安心な社会」を実現し、外国人と共生できる社会の実現に寄与。
▼ 現在の状況
訪日外国人旅行者数は、2025年に年間約4,268万人(日本政府観光局推計値)と過去最高を更新し、開設当時の目標とされた2,000万人の2倍を超える規模になっています。
入国・在留する外国人が増え続けるなか、出入国在留管理庁では、インテリジェンス・センターを中心とした情報分析による厳格な水際対策と、円滑な出入国審査の両立が引き続き課題となっています。