1.登録支援機関の「支援責任者」とは
▼ 登録支援責任者とは?仕事内容は?
特定技能ビザを持つ外国人を受け入れる企業に委託をされ、特定技能外国人への特定技能支援計画の実施をする登録支援機関は、「支援責任者」を選任する必要があります。
登録支援機関の支援責任者の役割は、特定技能支援計画の作成・その実施の進捗を統括管理することです。
具体的な内容は以下の通りです。
- 【登録支援機関の支援責任者の役割】
- ・1号特定技能外国人支援計画の作成に関する業務
- ・支援担当者等、支援業務に従事する職員の管理業務
- ・支援の進捗状況の確認業務
- ・支援の届出に関する業務
- ・支援状況に関する帳簿の作成、保管に関する業務
- ・受入れ機関との連絡調整に関する業務
- ・制度所管省庁、業務所管省庁その他関係機関との連絡調整に関する業務
- ・その他支援に必要な一切の事項に関する業務
▼ 登録支援機関の支援責任者になるための条件や基準は?
まず、登録支援機関の支援責任者は、登録支援機関の役員または職員である必要があります。ただし、常勤・非常勤は問われません。そして、支援責任者は「支援業務を行う事務所毎に1名以上を選任すること」が求められます。
次に、支援の中立性と適正性を確保するため、以下の条件に当てはまらないことが求められます。
- 【以下にあてはまると、支援の中立性と適正性を確保できない】
- ・受入れ機関の役員の配偶者、2親等内の親族その他受入れ機関の役員と社会生活において密接な関係を有する者
- ・過去5年間に受入れ機関の役員又は職員であった者
- ・登録拒否事由(入管法第19条の26第1項第1号から第11号)に該当する者
つまり、支援が中立的な立場から適正に行われることを担保するために、支援責任者には支援先企業の役員と身分的・社会的に密接な関係を持つ者でないことや、過去5年以内に入管法や労働に関する法律等に違反して罰金等の刑の執行を受けていないこと、破産手続開始の決定を受けている場合には復権を得ていること等を条件にしているのです。
2.登録支援機関の「支援担当者」とは
▼ 支援担当者とは?何をする人?
登録支援機関は、上記の支援責任者とは別の役割を持つ「支援担当者」も選任する必要があります。
支援責任者が1号特定技能外国人支援企画に沿った支援の統括管理をするのに対し、支援担当者はその支援を実施する者になります。
実際に行う特定技能外国人への支援の内容は、以下の通りです。
- 【特定技能外国人への支援の内容 】
- ・特定技能ビザ申請前の事前ガイダンス
- ・出入国の際の送迎
- ・住居の確保、生活に必要な契約の支援
- ・生活オリエンテーション
- ・公的手続等への同行
- ・日本語学習の機会の提供
- ・相談や苦情への対応
- ・日本人との交流促進
- ・転職支援(受入れ企業側の都合により特定技能外国人を解雇する場合)
- ・定期面談、違反がある場合の行政への通報
▼ 登録支援機関の支援担当者になるための条件や基準は?
支援担当者は、登録支援機関の役員または職員であることや、支援の中立性、適正性確保のための条件が求められるのは支援責任者の場合と同様です。
ただ、支援責任者と異なり、支援担当者は常勤であることが「望ましい」とされています。
そして、支援担当者は「支援業務を行う事務所毎に1名以上を選任すること」が求められます。
3.登録支援機関の支援責任者と支援担当者を選任する時期は?兼任はできる?
▼ 選任する時期
選任の時期は、支援の対象となる特定技能外国人の特定技能ビザ申請「前」になります。
ビザ申請の際に、選任がされていることを証する書面として、就任誓約書等を提出するからです。
▼ 支援責任者と支援担当者は兼任できるのか
登録支援機関の支援責任者と支援担当者は兼任できます。
ただ、その場合に注意しなければならないのは、兼任する者は、支援責任者の条件と支援担当者の条件の双方を満たしている必要がある点です。
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