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「特定技能1号」外国人を派遣で雇える?雇えない?答えは「〇〇によって可能」

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特定技能の対象分野は現在「19分野」です(2026年9月時点)
制度開始時の14分野から見直しが重ねられ、現在は19分野です(うち物流倉庫・資源循環の2分野は、出入国在留管理庁が「省令等の準備が整い次第受入れが可能」としています。実際に受入れが可能なのは、この2分野を除いた17分野)。
なお外食業分野は2026年4月13日以降、新規受入れが原則停止されています(受入れ見込数を超えることが見込まれるため)(出典:出入国在留管理庁「外食業分野における在留資格認定証明書の交付の一時停止措置について」「外食業分野の審査状況」、確認日:2026年10月22日)。

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に係る制度の運用に関する基本方針・分野別運用方針・運用要領」

1.「特定技能1号」外国人とは?

「特定技能1号」外国人とは、人材不足が懸念される19の特定産業分野(実際に受入れが可能なのは17分野)に属するいずれかの相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事するために2019年4月から創設された在留資格「特定技能1号」を有する外国人を指します。
このような特定技能1号外国人については、原則として受入れ企業による直接雇用のみが可能とされています。
では、特定技能1号外国人を直接雇用ではなく、派遣形態で雇うことは認められないのでしょうか。

2.「特定技能1号」外国人を派遣形態で雇用可能?

結論から述べてしまうと、現行制度上は特定技能1号外国人を派遣として雇用することは原則として認められていません。
ですが、例外的に特定産業分野の内の特定の業種においてのみ、一定の条件を満たす場合には派遣形態での特定技能外国人の雇用が可能という枠組みになっています。

特定技能ビザの要件・必要書類・申請の流れは、『特定技能ビザの申請・登録支援機関』で詳しく解説しています。

例外的に派遣形態による雇用が認められている特定産業分野とは、「農業」分野と「漁業」分野の2分野です。
この2分野においてのみ、派遣形態による雇用が認められるのはなぜでしょうか?
その趣旨は、これらの分野においては季節、時期によって作業内容や量について変動することから、比較的短期間での派遣労働を可能にすることで繁忙期の労働力確保、労働力の融通という分野の実情に合わせた需要に応える点にあります。
ですから、特定技能外国人を派遣形態で一定の期間のみ雇用することも特例的に認められるのですね。

ただしこの特定産業に該当していても、特定技能外国人の派遣元および派遣先になるためには条件があります(次章以降で説明します)から、注意が必要です。

3.特定技能外国人の派遣元および派遣先になるための条件

農業分野及び漁業分野において派遣形態での雇用が認められるには、派遣元と派遣先の事業が満たす必要のある条件があります。

▼「特定技能1号」外国人の派遣元事業となるための4つの条件

この場合の派遣元事業の条件は、下記の①~④のいずれかを満たすことです。

  1. ① 当該特定産業分野に係る業務又は団体が資本金の過半数を出資していること
  2. ② 地方公共団体又は前記①に掲げる個人又は団体が資本金の過半数を出資していること
  3. ③ 地方公共団体の職員又は前記①に掲げる個人又は団体若しくはその役員若しくは職員が役員であること
    その他地方公共団体又は前記①に掲げる個人又は団体が業務執行に実質的に関与していると認められること
  4. ④ 外国人が派遣先において従事する業務の属する分野が農業である場合にあっては、国家戦略特別区域法第16条の5第1項に規定する特定機関であること

▼「特定技能1号」外国人の派遣先事業となるための4つの条件

この場合の派遣先事業の条件は、「農業」又は「漁業」分野の事業であることに加え、下記の①~④のすべてに該当することです。

  1. ① 労働、社会保険及び租税に関する法令の規定を遵守していること
  2. ② 過去1年以内に、特定技能外国人が従事することとされている業務と同種の業務に従事していた労働者を離職させていないこと。
  3. ③ 過去1年以内に、当該機関の責めに帰すべき事由により行方不明の外国人を発生させていないこと。
  4. ④ 刑罰法令違反による罰則を受けていないこと等の欠格事由に該当しないこと。

4.受け入れ人数の制限

直接雇用であっても派遣形態による雇用であっても、原則として特定技能外国人の受け入れ人数については定めがありません。
しかし、分野によってはこの上限が定められている場合があるので注意が必要です。
例えば、特定産業分野の内の建設分野においては、日本人の常勤職員の数が上限となっています。

5.まとめ

特定技能1号外国人を派遣形態で雇用することの可否、可能な場合の派遣元・派遣先となるための条件等について説明させていただきました。
今後、特定技能外国人はより増加していくことが見込まれます。人材不足解消を目指す分野、企業においては、外国人材を適切・柔軟に雇用していくことも現実的な選択肢となってきました。
「特定技能外国人を雇用したい」「ビザの申請のためにどのようなことが求められるのか」「どんな書類が必要なのか」等、疑問がある場合には、専門家の行政書士等に一度ご相談していただくことをおすすめいたします。

農業分野の受入れ(業務内容・要件・試験)は「特定技能「農業分野」とは?取得要件や仕事内容を徹底解説!」で解説しています。

よくある質問

Q.直接雇用している特定技能外国人を、途中から派遣に切り替えることはできますか?

A.農業・漁業分野であれば可能ですが、手続きが必要です。「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(令和8年4月1日改正)では、雇用形態を「直接雇用」から「派遣雇用」に変更する場合、派遣開始の概ね3か月前にあらかじめ雇用契約を締結し、届出をすることとされています。派遣から直接雇用への変更、在留申請時の派遣計画書に記載していない派遣先や就労場所で働かせる場合、新しい派遣先を追加する場合も届出が必要です。(出典:出入国在留管理庁「『特定技能外国人受入れに関する運用要領』の一部改正について(令和8年4月1日)」、確認日:2026年11月5日)

Q.派遣元・派遣先は協議会に加入する必要がありますか?

A.出入国在留管理庁の農業分野の案内では、派遣元(特定技能所属機関)は「農業特定技能協議会」の構成員となり、派遣元・派遣先ともに協議会への協力が求められます。派遣元には農業現場の実情を把握し受入れを適正に遂行できる能力が、派遣先には労働者を一定期間以上雇用した経験がある者等を派遣先責任者とすることが求められます。漁業分野では、派遣元は地方公共団体や漁業協同組合等が関与する労働者派遣事業者(船員派遣事業者を含む)に限られます。(出典:出入国在留管理庁「農業分野」、出入国在留管理庁「漁業分野」、確認日:2026年11月5日)

Q.分野が19に増えましたが、農業・漁業以外でも派遣できるようになりましたか?

A.なっていません。令和8年4月1日改正の運用要領でも、派遣形態で雇用できる分野は分野別運用方針で「農業分野」と「漁業分野」のみとされ、これ以外の特定産業分野では特定技能外国人を派遣形態で雇用することは認められないと明記されています。派遣の可否は分野ごとの運用方針で決まるため、リネンサプライ・物流倉庫・資源循環など新しく追加された分野でも、派遣が自動的に認められるわけではありません。(出典:出入国在留管理庁「『特定技能外国人受入れに関する運用要領』の一部改正について(令和8年4月1日)」、確認日:2026年11月5日)

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■この記事の監修者■
行政書士法人Climb 代表行政書士 森山敬

行政書士法人Climb 代表行政書士 森山 敬
東京都行政書士会新宿支部(登録番号 第11080978号)/出入国在留管理庁 申請取次行政書士
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