監理団体から監理支援機関へ|許可の要件・申請時期・一般/特定監理との違い

【2027年4月1日開始】監理団体は、そのままでは監理支援機関になれません

2027年4月1日から始まる育成就労制度では、技能実習制度の「監理団体」に代わり、「監理支援機関」が受入れ企業の監理・支援を担います。育成就労制度Q&Aでは、監理団体が監理支援機関として業務を行うためには、新たに監理支援機関の許可を受ける必要があるとされています。

この記事では、出入国在留管理庁・厚生労働省の「育成就労制度 運用要領(令和8年8月版)」と「育成就労制度Q&A」をもとに、監理支援機関の許可の要件、申請の時期、技能実習の一般監理事業・特定監理事業との違いを整理します。


監理支援機関とは

監理支援機関は、「監理型育成就労」において、育成就労外国人を受け入れる企業(育成就労実施者)を監理し、支援する機関です。技能実習制度の監理団体に相当する役割ですが、許可の基準はより厳しくなっています。

なお、外国の支店や子会社の社員等を受け入れる「単独型育成就労」では、監理支援機関は関与しません。

【関連記事】監理団体とは?技能実習での監理団体の役割と業務内容

既存の監理団体も「新たな許可」が必要です

技能実習の監理団体の許可を持っていても、育成就労制度の監理支援機関として業務を行うには、あらためて監理支援機関の許可を受ける必要があります(育成就労制度Q&A)。

一方、2027年4月1日の時点ですでに来日している技能実習生や、2027年3月31日までに技能実習計画の認定申請がされ、原則として同年6月30日までに実習を開始する技能実習生は、引き続き技能実習を行うことができます。監理団体としての業務と、監理支援機関としての業務が、一定期間並行することになります。

許可申請はいつから?

  • ・施行日前の許可申請の受付開始:2026年(令和8年)4月15日(育成就労制度Q&A)
  • ・申請先:外国人技能実習機構(施行後は外国人育成就労機構)
  • ・(参考)育成就労計画の認定に係る施行日前申請の受付開始:2026年9月1日
  • ・受入れ開始:2027年4月1日

受入れ企業の育成就労計画の認定に係る施行日前の申請は、2026年9月1日から受け付けられています(育成就労制度Q&A)。監理型育成就労では監理支援機関の関与が前提になるため、2027年4月からの受入れを予定している場合は、早めに許可申請の準備を進める必要があります。

監理団体より厳しくなった許可の基準

育成就労制度Q&Aでは、監理団体の許可基準と比べて、次のような体制の基準が設けられたことが示されています。

  • ・外部監査人を設置していること
  • ・債務超過がないこと
  • ・監理支援を行う受入れ企業(育成就労実施者)の数が、原則として2者以上であること

このほか、常勤の役職員の配置など、監理支援を行う受入れ企業の数や外国人の数に応じた体制の基準も定められています(育成就労制度Q&A)。詳しい基準は、運用要領で確認する必要があります。

外部監査人の要件

外部監査人には、養成講習を受講していること、弁護士・社会保険労務士・行政書士その他育成就労に関する知見を有する者であることなどの要件があります(育成就労制度Q&A)。

【関連記事】監理団体になるために必要な許可とは?

一般監理事業・特定監理事業との違い

技能実習制度では、優良要件を満たした監理団体が「一般監理事業」の許可を受け、技能実習3号の監理や受入れ人数枠の拡大が認められていました。優良要件を満たさない場合は「特定監理事業」の許可にとどまります。

育成就労制度Q&Aや運用要領(令和8年8月版)では、監理支援機関について一般・特定の区分は示されていません。代わりに、運用要領(令和8年8月版)には「優良な監理支援機関」に関する項目が設けられ、技能・日本語の修得の実績、育成就労を行わせる体制や相談支援の体制、地域社会との共生、法令違反や問題の発生状況などが評価の対象とされています。優良と認められた場合の取扱いを含め、最新の運用要領で確認する必要があります。

【関連記事】監理団体における優良要件とは

受入れ企業は、監理団体の対応を確認しておきましょう

現在、監理団体を通じて技能実習生を受け入れている企業は、その監理団体が監理支援機関の許可を取得する予定かどうかを確認しておくことが大切です。許可を取得しない場合、育成就労での受入れには別の監理支援機関を探す必要があります。

【関連記事】どのような場合に監理団体の変更を検討すべきか

行政書士法人Climbがお手伝いできること

監理支援機関の許可申請は、外国人技能実習機構(施行後は外国人育成就労機構)を通じて行う行政手続きです。行政書士法人Climbでは、行政書士の業務の範囲で、次のようなお手伝いをしています。

  • ・許可の基準に照らした、事前の要件確認のご相談
  • ・許可申請書類の作成と、提出手続きの支援
  • ・受入れ企業の外国人に関する在留資格の申請(在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請など)

なお、監理支援機関としての監理・支援の業務そのものや、労働・社会保険に関する手続き、職業紹介に当たる業務は、当事務所では行っていません。必要に応じて社会保険労務士などの専門家と連携してご案内します。

【関連記事】監理団体を設立したい方へ

【関連記事】育成就労制度とは?2027年4月開始・技能実習との違い・受入れの流れ

まとめ

監理支援機関は、技能実習の監理団体に代わる新しい仕組みです。既存の監理団体もあらためて許可を受ける必要があり、外部監査人の設置や債務超過がないことなど、許可の基準は厳しくなっています。2027年4月からの受入れに間に合わせるには、運用要領を確認しながら、早めに準備を進めることが大切です。

参考:出入国在留管理庁「育成就労制度」「育成就労制度Q&A」、出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領(令和8年8月版)」

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■この記事を書いた人■
森山敬代表

森山 敬(もりやま たかし)
行政書士法人Climb代表。創業時から国際業務であるビザ申請・帰化申請に特化。外国人のビザ申請件数は年間約1,000件、豊富な経験とノウハウに自信があります。入管業務についての知見をもとに、顧問として企業に対する外国人雇用のアドバイザリー業務も担当。

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