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帰化申請は、交通違反したらどのくらい影響する?駐車違反は問題になる?

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このコラムでは、帰化申請の際によくご質問をいただく「交通違反」について、行政書士が帰化申請のプロとしてわかりやすくお答えします。

1.帰化申請に交通違反は影響する?何回で不許可になる?

帰化申請が許可されるための条件の一つに、「素行が善良であること」(国籍法第5条第1項第3号)というものがあります。この素行が善良であるかどうかの審査の上で、年金や税金を適切に支払っているか、交通違反の有無・内容、前科・犯罪歴、暴力団等との関連性等の点が検討されます。
この「素行が善良であること」の判断の過程で交通違反が検討されるために、交通違反が帰化申請において問題になるのです。言い換えると、交通違反の内容によっては不許可になってしまう可能性があるということです。

では、どの程度からが不許可の理由になり得るのでしょうか?どの程度であれば、帰化申請しても良いのでしょうか?

① 駐車違反・スピード違反の場合

交通違反にも色々な内容がありますが、駐車違反やスピード違反のような軽微な違反の場合の帰化申請への影響はどうでしょうか。
軽微な交通違反について、回数の目安は公表されていません(法務省「帰化許可申請」の案内では、審査基準は「ありません」とされています)。素行が善良であるかどうかは、犯罪歴の有無や態様、納税状況や社会への迷惑の有無等を総合的に考慮し、通常人を基準として、社会通念によって判断されます(東京法務局「帰化について」)。交通違反も、違反の回数・内容・時期などがあわせて考慮されます(出典:法務省「帰化許可申請」、東京法務局「帰化について」、確認日:2026年10月25日)。
また、1点~3点の軽微な違反を繰り返して免許停止になった場合、過度なスピード違反で免許停止・免許取り消しとなった場合も審査で不利に考慮されることがあります。

違反の後に反省・更生をしているかどうかも重要な点です。回数の少ない駐車違反であっても、反省・更生の姿勢が見えず、悪質であると判断されれば不許可になることもあります。
その反対に、駐車違反を繰り返している場合であっても反省し、更生をしていると評価してもらうことができれば、許可される可能性もあります。

このように軽微な違反であっても、その回数や頻度、反省・更生をしているかどうか等を個別具体的に判断されることになります。

② 酒気帯び運転・飲酒運転や無免許運転、人身事故の場合

酒気帯び運転や飲酒(酒酔い)運転は重大な犯罪です。これらにより免許停止や免許取消しの処分を受けた場合には、罰金や拘禁刑等の刑の執行が完了してから数年経過しないと帰化することは困難です。
人身事故の場合、特に過失割合の大きいときには、同様に数年経過していないと帰化することは困難です。

2. どうして交通違反が「ばれる」のか?

2-1 帰化申請の提出書類

帰化申請の際には、「運転記録証明書5年分」を法務局に提出することになります。この経歴書は過去5年分の交通違反・交通事故・運転免許の行政処分の記録を証明するものです。
この証明書の記載から、過去5年分の交通違反・交通事故・運転免許の行政処分の内容がわかります。
なお、運転の経歴に関する証明書は4種類あります。

① 運転記録証明書
過去1・3・5年の交通事故・交通違反・運転免許の行政処分の記録を証明する書類です。
②無事故・無違反証明書
どのくらいの期間を無事故・無違反で過ごしたか、その期間を証明する書類です。
③運転免許経歴証明書
現在の運転免許の種類と取得年月日、過去に失効したり取り消された免許について証明する書類です。
④累積点数等証明書
交通事故や交通違反について、現在の点数が何点になっているかを証明する書類です。

これらの書類の申込用紙は、自動車安全運転センターのほか、警察署や交番、駐在所で入手することができます。

2-2 違反をしている場合には、隠さず、正直に申告することが大切

交通違反をしている場合に、帰化の申請書に違反の事実を隠したまま申請をしてしまい、後々法務局側で発覚したときにはとても心証が悪くなります。
面接の際には過去の交通違反について質問されることが多く、そこで嘘をついてしまうと反省・更生をしていないと評価され、軽い違反であってもそのことを理由として不許可になることもあります。
上述の通り、法務局に提出する運転記録証明書等から、法務局は状況を把握した上で申請書類を見て面接をします。そのため、違反がある場合には包み隠さず正直に申告したほうがよいです。

3.交通違反をしても帰化申請できるか?

交通違反については、違反の時期・内容・回数、反則金の金額、違反からの経過年数、その他に違反があるかどうか、反省・更生をしているか等をもとに総合的に審査されます。
そのため、申請が許可されるかどうかはケースバイケースとなります。

また、注意しなければならないのは帰化申請後の交通違反です。
帰化申請には公式に標準処理期間の定めはなく、実務の目安は申請から結果まで6か月〜1年程度です(個別の事情で変わります)。この審査期間内に交通違反を起こしてしまった場合、その違反の内容によっては不許可になってしまうこともあります。申請後に引き起こした交通違反については、法務局に追加で申告することも必要です。

帰化申請中の期間は、普段よりも気を付けて運転をするか、運転そのものを控えるのがよいかと思います。

4.免許停止・取消しの処分を受けたときに提出する書類

帰化許可申請では、運転記録証明書(5年間)を提出します。東京法務局の案内では、発行後2か月以内のものを持参し、帰化申請の結果が出るまでの間に再度提出を求められる場合があるとされています。自動車運転免許を失効した方・取り消された方は、運転免許経歴証明書も必要です(東京法務局「帰化許可申請書に添付する書類」)。

免許停止などの処分の記録は、これらの証明書で法務局が確認します。素行の条件(国籍法5条1項3号)は、犯罪歴の有無や態様、納税状況などを総合的に考慮して判断されます(東京法務局「帰化について」)。処分歴がある場合は、申請書にも正確に記載してください。

前科・前歴がある場合の相談の進め方は「前科、前歴があると日本に帰化できない?」もご覧ください。

よくある質問

免許停止の処分を受けたことがあると、帰化申請はできませんか?
国籍法に、免許停止の処分を理由に申請できなくなる定めはありません。処分の内容は、素行の条件(国籍法5条1項3号)の判断の中で、違反の時期・内容・回数などとあわせて確認されます。
運転記録証明書は何年分を、いつ取得すればよいですか?
5年間の記録のものを、発行後2か月以内に提出します。審査の途中で再提出を求められることもあります(東京法務局「帰化許可申請書に添付する書類」)。
免許を取り消されて、今は免許を持っていません。必要な書類はありますか?
自動車運転免許を失効した方・取り消された方は、運転免許経歴証明書を用意します(東京法務局「帰化許可申請書に添付する書類」)。申請先の法務局の指示もあわせて確認してください。

出典:東京法務局「帰化許可申請書に添付する書類」/東京法務局「帰化について」/e-Gov法令検索「国籍法」(確認日:2026年10月25日)


「帰化したいけど、自分は申請できるのかな?」「自分は条件を満たしているのかな?」と迷う場合は、ぜひ一度、行政書士法人Climbにご相談ください。

 
■この記事を書いた人■
森山敬代表

森山 敬(もりやま たかし)
行政書士法人Climb代表。創業時から国際業務であるビザ申請・帰化申請に特化。外国人のビザ申請件数は年間約1,000件、豊富な経験とノウハウに自信があります。入管業務についての知見をもとに、顧問として企業に対する外国人雇用のアドバイザリー業務も担当。

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